【感想・ネタバレ】ドゥルシネーアの休日のレビュー

あらすじ

過去の事件を模倣した連続殺人の犯人を追う捜査一課の雪見喜代志。ミッション系の全寮制女子校で日々贖罪のために祈る山村朝里。厄介な事件に孤独に挑む不屈の男、藍川慎司。そして、交わるはずのなかった彼らを結ぶ名探偵の存在が過去の事件を模倣した連続殺人の犯人を追う捜査一課の雪見喜代志。至る所に浮かび上がる。ミステリ、学園、アクション、サスペンス……。無数のジャンルがひしめく気鋭のミステリ名手による快心作!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

この人の作品は本当に個性的というかなんというか。ありきたりなストーリーでもありきたりに見せない、構成や描写の妙ですなぁ。
そして魅力的なのは、探偵、月島凪。学生時代から日本人作家のいわゆる本格ミステリモノを好んで読んできて、館シリーズの島田潔(鹿谷門実)、百鬼夜行シリーズの中禅寺秋彦(いや、榎木津礼二郎かな)、学生アリスシリーズの江神二郎などなど魅力的な探偵にたくさん出会ったけども、この月島凪という、周りの登場人物から語られるモノローグやエピソードだけで形成され、本人が表舞台には出てこないというキャラクターの特異性がなかなかにニクイ。なにせ推理する過程が描写されないけどとにかく凄い人っぽいっていう。この感じでシリーズを続けていくとしたらなお面白い。いけるところまでいってほしい。

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2016年03月24日

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