【感想・ネタバレ】不死症のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

理性を失い凶暴化した人々が襲いかかる…って!まさに、ゾンビものじゃないかっ!ってワクワクドキドキしながら読み進めてみると…。そこには人間の究極の欲望が周囲を巻き込みながら、儚く展開されていた。切ない幕引きに、やるせなく胸が痛む。

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2020年01月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

表紙買いした一冊だったが、思わず一気読み。不老不死の研究から不慮の事故でアンデッドがうまれる。不老不死の研究をした主人公(泉夏樹)が発見した原虫を捕食する菌によってアンデッドから解放されるも、その副作用として現れたのは破滅的な老化。完全な袋小路にはまった夏樹は自ら研究所ごと爆破し、全てを清算しようとするも、奇跡的に助かるが、代償として記憶を無くしていた。そこから始まる物語は同じ研究所で働く黒崎信との共同で生き延びようと闘うも信もアンデッドから原虫に感染する。少しずつ過去の記憶を取り戻しながら信を助けようと試みるも、記憶が完全に蘇っていない夏樹は破滅的な老化という副作用に気づかずにワクチンである菌を与え、結果信を死に追いやる。もはやなすすべもない状況から、彼女はたった1人で破滅的な老化を抑制すべく研究を再開する。35年の孤独な研究の末に原虫と菌のバランスを保つことを発見するが、それは不老不死の完成を意味することに。時の権力者である総理に利用されることを回避すべく彼女は自らの命を絶つ。

説明
内容紹介
究極のバイオハザードと――怒涛のどんでん返し!! メフィスト賞出身作家・周木律の新境地&渾身、一気読みホラーミステリー誕生。ある県の山中にある大規模製薬会社・平成製薬の研究所で爆発事故が発生。主人公・和泉夏樹はガレキのなかで目を覚ましたが、彼女はすべての記憶を失っていた。崩れ落ちた施設、くすぶる炎、視界をさえぎる煙とチリ……何が起きたかわからないままその場を避難した夏樹は、同じく爆発から生き残っていた研究者の信と出会う。彼もまた夏樹と同じ製薬会社の社員であったが、この事故の発生理由を知っているわけではないようだ。ふたりの他にも、わずかながら生き残った人々はいた――治験のバイトに来ていた羽田と小室井、警備員の蝉塚らとともに脱出を試みる夏樹と信。しかし、彼女らの前にあらわれたのは人ならざる人――。食人鬼と化したかつての同僚たちだった!? 倒しても倒しても、立ち上り、肉をむさぼろうとする「ウェンディゴ」たち。この研究所は、一体何を隠していたのか――!?

内容(「BOOK」データベースより)
山奥の製薬研究所で謎の爆発事故が発生。泉夏樹は一命をとりとめるも全ての記憶を失っていた。研究所の同僚・黒崎ら生き残った仲間と脱出を試みる夏樹だが、その眼前に、理性を失い凶暴化した人々が突如襲いかかってきた!?息呑むアクションと隠された禁断の真実…最後の1頁まで驚きの連続!常識を揺るがす究極のバイオホラー×ミステリー。

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2019年10月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

<あらすじ>

山奥の製薬研究所で謎の爆発事故が発生。
その現場で目を覚ました泉夏樹(♀)は全ての記憶を失っていた。
研究所を出て助けを求めようとしたそのとき、理性を失い凶暴化した人々が突如襲いかかり、噛み付いてきた。
それはまさに人を喰らうゾンビの群れだった。

なんとか逃げ出せた夏樹が研究所から外に出ると、研究所を取り囲むバリケードがあり、自衛隊と戦車が配備されていた。
そして拡声器から聞こえてくる言葉
『現在この敷地内はレベル4事態による封鎖指示により誰も敷地外に出さない』

仕方なく夏樹は研究所に戻ったとき、自分が研究所の責任者で、不老不死の研究をしていたこと。そしてゾンビに対するワクチンがあったことを思い出す。

記憶が完全に戻っていない夏樹だったが、とりあえず現状を打破すべく、死体にそのワクチンを注入し、それをゾンビが食べることで、そのゾンビを元の人間に戻す作戦を決行。
そして研究所にいた全てのゾンビが元の人間に戻った。

完全に安全になったことで夏樹は再度自衛隊がいる所に行き、ゾンビがいなくなったので敷地外に出してほしいと伝えるが、信用出来ないと言われてしまう。
じゃあ実際に見て確認してくれということで、自衛隊の部隊長を引きつれ研究所内を案内した。

しかし部隊長が数日間研究所に滞在し安全を確信した頃、事件が起きる。
ゾンビから人間に戻った人々が次々に死んでしまったのだ。
死因は老衰だった。

ワクチンのせいか不透明なので、夏樹は完全に記憶を取り戻すことを決意。
爆心地へ向かったところ、そこに研究ノートがあり、それを読んだ夏樹は全ての記憶を取り戻す。

夏樹は不老不死の研究をしていて、最初に作った薬は病気をも治してしまうほどの成果だったが、副作用が急激な老化だった。
しかもそれは経口感染で、研究所内にいる人々にまでその効果が出始めてしまっていた。
このままでは研究所自体が終わってしまうので、夏樹はその老化を防ぐ薬を開発した。
そしてその薬をみんなに投与したが、副作用が食人本能の覚醒だった。
この事態に政府は研究内容を知りながらも『バイオ事故が起きた』ということにして敷地内を封鎖。
国に見捨てられたことを知った夏樹は憔悴し、夏樹本人が研究所を爆破したのだった。

(ワクチンは単純に2回目の薬の効果を消すだけのものだったので、みんな最初の副作用の老化が再開した)

敷地内に残ったのは夏樹と部隊長のみとなり、2人は外に出ようと歩き出す。
しかし自衛隊により再び止められる。
状況を話しても理解せず、自衛隊は部隊長を狙撃!
国は2人をバイオテロの犯人として処理する決定をしていた。
自衛隊によって銃殺される部隊長。
夏樹は銃撃の中をくぐり抜け研究所へ退避し生き残った。

<オチ>
それから35年の月日が流れた。
自衛隊はその間もずっと敷地内を警備していた。
そんな中、研究所から1人の少女が姿を現した。
過去35年一切音沙汰無い場所から人が現れたことで驚く自衛隊員。
少女は自衛隊に言った。
私の名は泉夏樹です。封鎖を解いてください。と。

夏樹は35年間ずっと研究所で不老不死の研究を続け、それに成功したのだ。

自衛隊の報告に政府も驚き、是が非でも不老不死の研究成果が知りたい政府は封鎖を解き夏樹を囲う。

しかし夏樹は研究は成功したものの、それにより不老不死が自然に反した存在で間違いであることを悟っていた。
研究所一帯が無害であることを証明し、封鎖が解除されたことで満足な夏樹。
不老不死を知りたい政府。
教えたくない夏樹。
だったら拉致すると脅す政府。
こんなものは存在しないほうがいいと言う夏樹。

夏樹はかつて部隊長が持っていた拳銃を取り出し、自ら頭を撃ちぬき自殺した。

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2016年08月10日

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