あらすじ
君はボクのクリーンヒットや――。夫婦脚本家・小説家である木皿家で、ある晩、夫が妻に呟いたコトバ。シリーズ第三弾は、夫婦の結びつきがより伝わってくるようなエピソードや、日常で見落としがちな大切なことを掬いとったエッセイが充実の一冊。互いにファンであることから実現した、芥川賞作家・藤野千夜さんとの初対談も収録!
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Posted by ブクログ
木皿泉さん、ドラマ『すいか』以来ずっと好き。
ドラマでも小説でも、そして今回のエッセイでも、木皿泉さんは一貫しているなあって思うのです。
人は到底わかり合えない。でも、それでいいのではないか。わかり合えなくても、助け合ってうまくやっていくことはできる。
とか、
自分の幸せくらい、自分で見つけるものだ(人から見てどうだろうと関係ない。)
とか。
『すいか』で浅丘ルリ子さん演じる教授が、「20年後も今も、同じじゃないかしら?自分で責任取る生き方しないと、納得のいく人生なんて、おくれないと思うのよ」と言うセリフがあるんだけど、木皿さんの考え方そのもの、と言う気がする。
このエッセイを書いている時期は木皿さんにとって辛い事が続いた時期だったそうだけれど、そのせいか、今までのエッセイ以上に、木皿さんのどっしりとした大きな覚悟のある生き方を感じる一冊になっていると思った。