あらすじ
ベストセラー『諦める力』に続編が誕生!
『「ない仕事」の作り方』のみうらじゅん氏との対談も収録!
「こうあるべき」とか「こうせねばならない」といった呪縛から自由になるためには、
自分や他者を早めに、そしてこまめに「がっかりさせておく」ことだと僕は思う。
つまり、独り歩きしている理想、目標、基準……といったものから距離を置いてみるということだ。――「はじめに」より
【著者紹介】為末 大(ためすえ・だい)
1978年広島県生まれ。陸上トラック種目の世界大会で日本人として初のメダル獲得者。男子400メートルハードルの日本記録保持者(2016年4月現在)。
2001年エドモントン世界選手権および2005年ヘルシンキ世界選手権において、男子400メートルハードルで銅メダル。シドニー、アテネ、北京と3度のオリンピックに出場。2003年、プロに転向。2012年、25年間の現役生活から引退。
現在は、自身が経営する株式会社侍のほか、一般社会法人アスリートソサエティ、株式会社Xiborgなどを通じて、スポーツ、社会、教育、研究に関する活動を幅広く行っている。
著書に『走る哲学』(扶桑者)、『走りながら考える』(ダイヤモンド社)、『諦める力』『為末大の未来対談』(ともにプレジデント社)などがある。
【目次より】
第1部◆為末大の悩み相談室
・面倒くさい自分との付き合い方
・困った人との付き合い方
・家族の悩み・お金の悩み
・職場の人間関係
・キャリアの問題
第2部◆意味を求めない生き方
【特別対談】みうらじゅん×為末大
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Posted by ブクログ
相談者からの質問に、親身に寄り添うように、言葉を選びながら応対している為末さんが印象的でした。
私もこんな風に相談に乗ってあげられたら、と思いながら読みました。
Posted by ブクログ
逃げる自由の「逃げる」とは、目的に向かう前に、縛られているものを避けること。自分の本当にしたいことを認識することで、「こうしなければいけない」という束縛から逃げることができる。QA方式なので悩みが身近に感じてわかりやすかった。みうらじゅんとの対談は、視点を変えてみれる人代表との話と受け取ってなかなか面白かった。
Posted by ブクログ
為末さんの考え方は面白い。陸上でどう勝つかを考えてきたからこそたどり着いた感じがあり良い。
名言は多いけど、対話形式だからまとまりがないのがちょと欠点か。
基本的には自分の得意なもので戦おうという形が多い。
目標は勝つことであり、逃げないことではない。勝つためにその場から逃げる必要がある時もある。
勝てる場面を作ることにもっと力を入れようという感じ。
メタ認知能力はみんなもっと意識して育てていいと思う。
やりたいことが無いのは悪いことではないが、人と比べて自分のほうができと思うことを言語化するのは必要
「好きなことをやる」よりも「世の中に求められることをやる」。他人の「あなたはこれができる」という評価を大事にする。
対等な関係を維持するために、「いつでも関係を解消できる」感覚が必要。眼の前のものに依存しない
負け癖とは「勝負をするアイディア自体がなくなること」
体育会には「伝説の人」「伝説を語る人」「伝説を聞く人」の役割がある
組織の中で上手に振る舞うほうが評価されるならば、人はそのように適応する。
変化しない人は、よく言えば信念が強い。悪くいうと自分を変えられない
「可能性の海」では自分なりの行動の指針や基準が明確でないと溺れてしまう
無計画はよく悪いこととされるが、計画的な実験はもはや実験でない。
今いる場所が「不安定である」と思うことが、結果的に安定につながる
面白いを伝えるためには自分自身を洗脳する必要がある
Posted by ブクログ
多様な質問に対し、為末さんらしい思想と思考を基に答えていくスタイルが面白い。
ネガティブな人には前向きな見解や少し外して考えさせる提案を、自信過剰な人には今の慢心を改めるような提案をされていて、「確かに」もうなづける内容が多い。為末さんは陸上競技を通じて自分の軸や思想を身につけたように、私たちも“何か”を通じて軸や思想を持てると他人に左右されず、自分らしい人生を送れると感じだ。
Posted by ブクログ
為末氏が相談に答える形の本。
あるがままを受け入れて、過程ではなく目的や大義を重視する、こんなところだろうか。
この年齢でこの境地に達しているのはシンプルにすごいと思う。