あらすじ
超高収益企業は、1.低コストで高い価値を実現する事業を展開している、2.そもそも競争をしなくてすむ事業モデルを実践している、3.業界の常識を超えて、顧客ニーズと自社事業の本質を見極め、メリハリのある商品及び価値連鎖の設計を行っている、4.高収益を実現するための重要要件の徹底が経営者の最重要業務である。
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Posted by ブクログ
10年以上前に出版された2019年現在でも、個人的にビジネスモデルの考察の際、この本を手に取ります。世界経済の潮目が変わる(リーマンショック)前の本だが、本書の「14のシンプルな原則」は今のところ古くならないと感じている。
■第一要件:顧客提供価値の最大化
顧客が抱える問題を解決し、提供する価値を最大にすることを目指す原則です。
①原則一:商品企画はすべての活動の原点である 高収益の源泉は企画にあります。優れた技術があっても、売れる商品でなければ収益には繋がりません。
②原則二:顧客に先んじて顧客の問題を発見する 顧客自身もまだ明確に認識していない潜在的な問題を、一歩先に発見して解決策を提示します。
③原則三:本物のソリューションを提供する 単なる製品販売にとどまらず、顧客のニーズを質的に充足させる手段としての「ソリューション」を追求します。
④原則四:鵜飼いモデルを追求する(顧客の付加価値の取り込み) 顧客(セットメーカー)の製品開発の核心部分に自社製品を組み込ませるなどして、顧客が享受する付加価値を自社に取り込みます。
■第二要件:競争の徹底回避
不毛な価格競争を避け、自社だけの「無競争空間」を創り出すための原則です。
⑤原則五:誰も気づいていないニーズに基づき商品企画をする 他社が手をつけていないニーズを製品化することで、市場に競争相手がいない状態を創出します。
⑥原則六:競争にさらされたら捨てる 他社が追随し競争が激化して利益率が低下した商品は、潔く撤退して経営資源を次の高付加価値分野へ移します。
⑦原則七:橋頭堡を確保し競争を回避する 一度採用されると他社への切り替えが困難になる「橋頭堡」を築き、継続的な優位性を確保します。
⑧原則八:最終ユーザーへの直接アプローチにより業界標準を獲得する 直接の顧客だけでなく、その先の最終ユーザーに自社仕様の利点を浸透させ、自社製品をデファクトスタンダード(業界標準)にします。
⑨原則九:サービスで競争を回避する ハードウェアだけでなく、高度なコンサルティング営業などの「サービス」によって他社の追随を許さない差別化を図ります。
■第三要件:創出価値最大化のための自社能力設計
付加価値を最大化するために、自社の機能をどのように設計すべきかを示す原則です。
⑩原則十:川上へ垂直統合する 主要な部材や技術を自社で内製化(垂直統合)することで、付加価値の流出を防ぎ、競争優位性を高めます。
⑪原則十一:生産をしない コア機能(企画・開発)に資源を集中させるため、自社では生産設備を持たないファブレス経営を選択する戦略です。
⑫原則十二:バックキャスティングする 現状の積み上げではなく、「高収益であるべき将来の姿」から逆算して、今なすべき行動を決定するゼロベースの発想です。
⑬原則十三:営業を改革する 営業を単なる「売り子」ではなく、顧客ニーズを収集し価値を伝える「コンサルタント」へと変革します。
■第四要件:高利益率追求の強い姿勢
高収益を達成するための強い意志と文化に関する原則です。
⑭原則十四:高利益率にこだわる 「利益率30%以上」といった高い目標を当然のものとして掲げ、全社で徹底的にその達成にこだわる文化を醸成します。
これらの原則は、個別に機能するのではなく、互いに密接に関連し合うことで強固な高収益の構造(プロフィット・ピラミッド)を形成しています。
Posted by ブクログ
キーエンス、ローム、ファナック、シマノ、ヒロセ電機、マブチモーターなど高収益企業として有名な6社をケースにとりながら、なぜ彼らが高収益を実現できているのか、共通点は何かを紐解いている。
つくづく、“利益を出す”ということがいかに奇跡的なバランスの上になりたっているか、少しでも事業立ち上げに関わったことがある人間であればその難しさは痛感していることろであろう。
どの企業もメーカーでありながら20~50%という衝撃的な利益率に驚くばかりである。
■ポイント
・利益を生む4つの要件
第一要件:顧客提供価値の最大化
第二要件:競争の徹底回避
第三要件:創出価値最大化のための自社能力設計
第四要件:高利益得率追求の強い姿勢
・顧客の付加価値を取り込んだ“鵜飼モデル”
・顧客の潜在的な負を発見し、先んじてソリューションを提供する
・橋頭堡を確保し、競争を回避する
・生産をしない
・バックキャスティングをする
・砂漠でコップ一杯の水が一万円で売れる理由
顧客価値の最大化
競争の徹底排除
コストの最小化
Posted by ブクログ
高収益に近道はありませんね。
これはしんどいですよ。
頭じゃ理解しても実行は・・・・・。
企業全体としてもトップの人が常日頃言い続けないとそう簡単には根付かないですし。
でもキーエンスの営業さんからの電話だとこの本で書いているような感じはしないですけどねえ。
Posted by ブクログ
開始:20070520、完了:20070520
日本の高収益企業の紹介。キーエンス、ローム、ファナック、シマノ、ヒロセ電機、マブチモーターの高収益のビジネスモデルを分析している。程よく非常にわかりやすくまとめられていると思う。いずれの企業も、高収益へのこだわり、技術、捨てる、が共通するポイントといえる。例えば、これらを一般的な大企業に当てはめたときに何が起こるだろうか。まず、「うちはそういうビジネスモデルではない」という言い訳から始める。高収益の視点に立って、自社を見つめなおすとよい。以下メモ。「キーエンス。経常利益率40%。ファブレス。人件費は経費でない。1人当たりの人件費はできるだけ高くしたい。コストをかけずに顧客提供価値最大化。潜在ニーズに基づく商品企画。顧客のモノ造りの現場に深く入り込む。競合先ない。徹底して合理化する企業文化。全ての社員が商品企画マン。」「ローム。微細加工を競う。ICのパッケージにして基盤実装のコストを低減。セットメーカーの製品の開発支援というサービス販売。一度信頼したICメーカーを継続して使うから競争はさほどない。中立。魚屋さんになってくれ。仕入れすぎて売れ残りを抱えちゃだめ。顧客に言われてから開発したら遅い。KSFは小ロットの製品を低いコストでつくること。川上。スマイルカーブ。高い利益率でなければ果敢に撤退。高い利益率のこだわり。顧客製品を知る。」「ファナック。NC技術。技術者に販売経験。企業というのは小さいほどよい。捨てる経営。」「シマノ。自転車部品。釣具。MTB。自転車部品業界のインテル。川下展開しない。流通チャネルと競争しない。その分野にこだわる社員。公用語英語。顧客軸、一貫して自転車メーカー。機能軸。技術軸。」「ヒロセ電機。コネクタ。捨てる経営。利益率37%。目標損益分岐点50%。無借金経営。多品種少量、短納期。新製品のとき必ず声かかる。撤退する。小型化軽量化。新製品特化戦略。待ち伏せの製品開発。微細加工技術。マーケティングと技術開発以外は必要ない。ファブレス。」「マブチモーター。単品経営。徹底した標準化。寝ても覚めてもコストダウンと品質向上。」「顧客にとって大きな価値を提供すること、競争が存在しない状況を創出すること」「待ち伏せ→無競争→捨てる」「背水の陣」「商品撤退基準を明確化」「キーエンス、潜在ニーズに基づく商品企画、ローム、IC技術の獲得、シマノ、米国6000の自転車ディーラー訪問、ヒロセ電機、ファブレス経営、マブチ、標準化」