あらすじ
人は人を愛する時、いつもどこかで本当の自分、飾り気のない自分をさらけ出してしまうのだろう。相手に見せたい自分、こんなふうに見てもらいたいと願う自分は、実は常に、中身のない、実体のない、ただの脱け殻にすぎないのだ――。愛の始まりから失恋、絶望、再生までを描く小池文学の決定版、本格恋愛小説。
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Posted by ブクログ
ひとつの恋が始まって、
終わらせようとする時に
生まれる苦しみが
とてもリアルに、
いきいきと描かれていて
読んでいて息がつまるほど。
本当に人を好きになると、
こんなにも苦しく、
それこそが生きているということなのだ、
と、ひしひしと感じさせられる。
再生への過程もとてもリアルで
人の感情、感傷が
苦しい中で小さな光を
ゆっくりと見つけていくようで
読むよりも感じるような
小説だった。