【感想・ネタバレ】汽車旅12カ月のレビュー

あらすじ

数字が羅列してあるだけの無愛想な時刻表も、じっとながめていると、汽笛の音や線路の響きが聞えてくる。〈国鉄全線の完乗〉、〈最長片道切符の旅〉をなしとげ、無類の鉄道好きとして有名な著者が、バッグ片手にふらりとローカル線の旅に出た。――旅先で出会う珍しい風物、人情の機微、思わぬ新発見。四季折々に移りかわる旅の風情を、ユーモラスに爽やかに綴る、汽車の旅歳時記。

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Posted by ブクログ

中学時代に夢中になって何回も読み直した本。
(宮脇俊三先生の作品としては第3作ですが、私にとっては人生を決定づけた2冊目でした)
いい年した大人になって、痛風発作で歩けないどころか起き上がることさえできない今、あらためて(iPadのGoogleMapsとWikipediaで1つ1つ参照しながら)じっくりと読み直してみたら、新しい発見が次々と。
あんなに夢中になって何回も読み直したのに、中学時代の自分の読書の浅さを思い知らされました。
例えば、1つ1つの地名や、列車の始発駅と行き先をGoogleMapsで確かめていくと、わかっていたつもりの部分もさらに深くなる。
多感な中学高校時代にiPadやGoogleMapsやWikipediaがある、今の若い人達がうらやましいです。
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読書の効能として、通算700冊から800冊を超えたあたりから、うさんくさい儲け話とか非科学的なダイエット商法とか、そういうインチキ人間に会った時にピンときて、だまされないようになる、って言うじゃないですか。
どういう本から読んだらいいかわからないなら、今までの読書量が圧倒的に足りてないということだから、何でもいいから手当たり次第に読め、片っ端から読んで読んで読みまくれ、とも。
でも、多感な思春期に夢中になって読んだ本を、あらためて1つ1つじっくりと読み直してみるのも、いいもんだな、と思いました。
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これを機会に、第1作の「時刻表2万キロ」と第2作の「最長片道切符の旅」も読み直してみます。

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2020年08月21日

Posted by ブクログ

それぞれの季節に、それぞれの旅がある。
 
著者のこれまでの旅行遍歴を月別にまとめ、傾向と対策?を探ったエッセイ。氏の初期の作品に当たるためサラリーマン時代の逸話が多く、実感を持って読み進めることができます。
 
印象的なくだりは「車掌、頭に来ました」。
こんな車掌が許された当時の国鉄のいい加減さというか、おおらかさに思わず頬を緩めてしまいました。

それにしても、ラストの12月の締め方、いかにも宮脇氏らしく渋いですねえ。

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2016年10月02日

Posted by ブクログ

高所が平気なよく眠る人と、高所恐怖症のよく食べる人と、筆者のおじさん3人旅がなかなか面白い。良い仲間とに旅行というのは、とても貴重な時間だろう。
また、SLを復活させて走らせるにあたり、候補地は多くあったそうだが、国鉄が山口線を選んだ理由は、地理的に絶妙で都市部からの新幹線輸送による収入を増やすためであるという、筆者の考察が面白く、なかなか的を得ているように思う。長年、なぜ中途半端に遠い山口なんだろうと不思議に思っていたが、意外なところで説得力のある説に出会えた。

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2025年10月15日

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