【感想・ネタバレ】薄桜記のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 忠臣蔵を扱っている作品らしいが、忠臣蔵自体の描写はあまりなく、隻腕となってしまった丹下典膳と堀部(中山)安兵衛との友情・交流がメインとなっている作品。

 丹下典膳が隻腕となってしまった理由も、武士としては格好よく、読んでいて感心してしまうほど、妻のこと・そして主君のことを考えての行動であった。また、堀部安兵衛との友情の仲にも、お互いを思いやる気持ちや忠義に生きようとする武士の本分が描かれており、読み応えのある作品であった。

 途中から出てきた、白竿組の長兵衛たちとの交流も人間味にあふれており、彼らと交流することになった最初の動機がどうであれ、このような関係になれることは正直羨ましい面もあった。


 ただ、作品が古い(?)こともあり読みづらいところや、会話の合間合間に史実が描かれたり、作者の言葉のようにも思える描写が差し込まれたりして、流れが止まってしまうこともあったのが残念だった。

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2012年07月13日

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最後まで武士の誇りを持ち生きた 、丹下典膳。
妻・千春との結ばれることのできなかった恋…
本当に切なかったです。でも、その姿はとても素敵だと思います。

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2014年09月28日

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丹下典膳と堀部安兵衛の心的な交流を虚構して描く。
題材は陳腐かもしれない。だがさすがに時代小説の手練れだけあって、長編でも飽きさせない。不思議なリズムが支配している。

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2018年10月14日

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今まで忠臣蔵ものは5~6冊読んだけど、これがおもしろかった!
講談、その他のも少しずつ制覇していかないと、、、果たしてこの分野だけでも全制覇はきびしいなぁ。。。

出来れば、映像化される前に見るべきだった!最近、しょうもない脚色が多すぎる!!

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2013年11月14日

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本作に「忠臣蔵を描いて比類なし」といううたい文句が付いているのをみたことがありますが、本筋は、丹下典膳の物語であり、忠臣蔵(一連の赤穂騒動)はサイドストーリーになります。
それでも、昭和40年代に書かれたものとは思えないくらい現代的な、騒動に対する考察の冴えは素晴らしいと思います。

メインの丹下典膳の物語は、谷中七面社を舞台にして、桜の邂逅から雪の決闘に収束していく流れが本当にきれいで凄みを感じます。

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2013年01月25日

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久しぶりに、凄みの利いた小説が読めて大変満足しています。元禄赤穂事件を軸に、相対する2人の、己の道に生きた武士の物語。序盤から中盤にかけては思いのほか展開がゆるやかで、ようやく弾みがついたかと思えば、そこから延々と『忠臣蔵』ではない赤穂事件のあらましと筆者の私見が1冊の本として成立するくらいに続くのですが、間延びして中だるみする事なく、これらの要素が見事に現実と虚構を融和させ、物語に深みを持たせています。ひっそり静まり返った夜に、お酒を片手にじっくり愉しむのが似合うハードボイルドな時代小説でした。

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2012年09月17日

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真夏に本格的な時代小説が読みたくなって読み始める。ストーリーもそうだが、江戸の文化、風俗の記述が豊富で興味深かった。
良い意味で古風な時代小説でした。今風じゃないので、人によっては退屈かも。

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2012年09月02日

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討入りが主題ではなく、創作人物・丹下典膳の武士道を描く。虚構のアンチ忠臣蔵をもって、元禄 赤穂事件の真相に迫っているのが傑作だ。

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2014年03月04日

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NHKドラマ薄桜記の原作。
元禄赤穂事件の吉良方の付け人丹下典膳の物語。

ドラマとは描かれ方が違う。
ジェームズ三木の書き方のほうが好きだな。

義を通す典膳がとにかくかっこいい。

史実には実在しないらしいけど
あとがき見ると著者は史料が少ないけどいるって書いてる。
どっち。

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2013年01月20日

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武芸の天才丹下典膳と堀部安兵衛が、言葉でなくこころで結ばれている様子が爽やかに思えた。物語も良かったが、赤穂事件の真相や浅野内匠頭が暗君であったという事を、様々な史料に基づいて書き上げている辺りに、作者の気迫を感じた。

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2012年11月30日

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忠臣蔵外伝。吉良上野介の付け人であった不遇の剣客、隻腕の丹下典膳の物語。堀部安兵衛との友情、市井の白竿屋長兵衛らとの交流が泣かせる。非常に大好きな作品。

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2012年07月07日

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堀部安兵衛と丹下典膳の交流と対決が主眼で、忠臣蔵がサイドストーリーで追いやられているぶん消化不良気味。悪くはないんだけど、やはり正面から忠臣蔵を書いてほしかった。なお解説が荒山徹でびっくり。いいこと書いてる(やっぱこの人、信用できる)

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2011年09月20日

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