【感想・ネタバレ】生産性を高めるために私がしていること、考えていることのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

色々と目からうろこの本でした。
将来を不安に思ったりしますが、そうでもないかもと思わせてくれた一冊です。

0
2019年02月20日

Posted by ブクログ

この著者は本当に頭がいいです。
タイトルだけ見ると、仕事の効率を上げるためのビジネス本のようですが、実際には現代の日本の問題点と可能性について著者なりの見解を述べたものです。
「生産性」というと「寝ずに働く」とか、ブラック企業のような印象がありますが、この本では長時間労働が否定されています。
むしろ、国民一人あたりの生産性を上げるために公共インフラを整備するとか、技術開発を促進するといった、社会全体を通じた対策が大事だということです。
少なくとも今の日本の経済状況では、多くの産業が衰退し、日本は自分の国で物を作ることもできない発展途上国になるだろうと警鐘を鳴らしています。

0
2020年05月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

対談方式の進め方で、経済の知らない側面を学ぶことができた。

人手不足の流れから賃金は勝手に上がって行く。
外国人労働者を入れるとそれが阻害される。
生産性を向上させる。
年金の負担もそれでカバーできる。
生産性を高める4つの投資 設備投資、人材投資、公共投資、技術開発投資
それが日本の経済力=モノやサービスを生産する力を取り戻すと同時にデフレ脱却につながる

0
2018年04月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルどおり著者が生産性を向上させるために考えている(主張している)こと、取り組んでいることをお笑いジャーナリスト(ピン芸人)のたかまつななが聞き取る。
生産性とは、生産性を高める四つの投資(設備・人材・公共・技術開発)、経済学と抽象語、デフレ解消の必要性と公共事業の有用性、少子高齢化と雇用。
象語の雰囲気ではなく具体的な内容を吟味すること、道路交通網の整備推進、外国人労働力の受入規制など、著者の主張はぶれのなさを感じる。
公共事業と括るのではなく、渋滞解消のためのインフラ整備など、具体的に絞り込まないと箱物と批判される事業になるだろうこと、高齢者にも価値創造できる人は多くいるだろうことなど、別の意見も感じながら読んだ。
18-89

0
2016年05月21日

Posted by ブクログ

毎月のように新刊を出されている三橋氏なので、今日現在(2016.3.6)で最新本か不明ですが、最近買って読んだ本です。

これまで多くの本を読んできましたが、この本は、経済の話ではなく、三橋氏自身がどのようにして、本の出版や講演会をこなしているかに迫った、個人に関する内容で、本の中で書かれている通り、この様な本は初めての様です。

印象に残ったのは、特別な方法を用いているわけではなく、あることを始めたらそれを実直に継続している、データを覚えるのではなく、データが格納している場所やそこに辿り着く方法を覚えている点でした。

これは会社勤めをしている私にもかなり参考になりました。実際の生データを集めて、それをある程度加工しておくことは、説得力のあるプレゼンを作る基本であると認識していた私にとっては大いに力づけられるものでした。

個人的に三橋氏を応援したいのは、世の中にあまたいる経済評論家の中で、自分は「中小企業診断士である」と公言している唯一の方であると認識しています、資格取得だけにおいては先輩である私は、彼の活躍を頼もしく思っています。

以下は気になったポイントです。

・経済学という学問は、現実の経済活動を分析する学問ではない、ある仮定に基づいて経済モデルをつくり、そこから様々な理論を導く学問。この世界には経済合理性以外に何の価値観を持たない人たち=経済人がいると仮定する。彼らに情報が均等に与えらえていて、その状況において市場で自由に競争すれば効用が最大化されると考える(p23)

・ロゴフ=ラインハート論文は、政府財務の残高がGDPの90%を超えると成長率が急減してマイナスとなる、というものであったが、その論文のデータ分析に基本的なミスがあったのが明るみになった(p28)

・日本の債務残高と金利の関係をみると、借金が増えると金利が下がる構造になっている(p29)

・デフレの原因は、総需要の不足である、要するに、消費と投資が不足している。だから解決策は、消費や投資を増やすこと(p41)

・お金には、1)マネタリーベース(現金)、2)マネーストック(現金プラス預金)、3)アクティブマネー(国内のモノ・サービスの購入に使われるお金)、の3種類がある。このなかで、3)が足りないのがデフレ(p42)

・最近の経済が停滞したのは、8%への消費税増税が大きいが、その前に、補正予算の規模を大幅に削減したことが問題(p46)

・一番の問題は、デフレを放置したままだとGDPの縮小が続き、生産能力が損なわれて日本がいずれ発展途上国となる(p50)

・先進国とは、モノやサービスの生産力が高いこと、例として、高層ビルが自国で建設できる。兵器を自国で生産できる。加えて、教育が母国語でできること。(p51)

・生産性を高める4つの方法、長時間労働は問題外として、1)設備投資、2)人材投資(人材教育よりも、従業員に長く勤務してもらう事)、3)公共投資、4)技術開発投資(-p61)

・人件費とは、投資の償却、長期雇用で20年間働く前提で毎年1000万円給与を支払うことは、企業側としては2億円の投資を20年間にわたって毎年1000万円償却する、つまり減価償却と同じ考え方になる(p58)

・派遣労働は減価償却の考え方ではない、資材費という考え方になる。売上が高いときに雇い、売上が下がったら切るという考えたなので(p59)

・イギリスでは産業革命により、一人の労働者が工場で一か月に1000枚の綿製品を作れるようになった。インドでは家内制手工業で100枚しか作れない。すると1枚当たりの人件費はイギリスの方が安くなる(p63)

・60キロ以上の速度で走れる道路で比較すると、ドイツ・イギリス・イタリアの道路ネットワーク網は緻密、道路網が完備されているので、渋滞はなく物流分野の生産性が高くなる。日本では新幹線が通っていない人口20万人規模の都市は20か所もある(p70)

・少子高齢化によって分母である、生産年齢人口がどんどん減っても、労働生産性を高めていけば大丈夫である。そのためには、公共投資による生産性向上が必要(p76)

・その産業が成長するかはわかる、それは人て不足になる産業(p80)

・社会保障費を削るのは難しいが、公共投資は、各地で進めらているプロジェクトを潰せばいいので削減しやすい(p91)

・新聞業界は、軽減税率以前に、新聞特殊指定という独占禁止法の例外規定(価格競争の禁止)がある。新聞社は新聞を販売店に売り切っているにもかかわらず、販売店が売れ残った新聞を値下げして販売することも許されない(p99)

・プレゼンは、たとえ自分が全部知っていても、ある程度抽象化した形で話さないと、聞いている側はわからない(p110)

・インターネット掲示板では、反論された時に、どのように切り返し、相手を説得するかというスキルがものすごく必要(p113)

・もう一歩踏み込むためには、使う言葉の定義を明確にする。さらに、普通の人が常識と言う場合、マスコミの論調をそのまま「常識」として信用することを気を付ける(p122)

・日本株売買の取引量における外国人投資家のシェアは、約71%を占めている。外国人が日本株を買うのは円安で、外貨建ての投資が有利になった時、為替が円高に振れると外国人が日本株を売るので株が下がる(p126)

・投資で大きなリターンを上げている人は基本的には働く必要がない、だから資本利益率がGDP(生産=支出=所得)成長率を上回るようになると、社会に格差が拡大するというのが、ピケティの理論(p131)

・情報を捉えるため守るべき5つのポイントは、1)定義づけ、2)細分化(GDPには3つの側面、各項目ごとに項目あり)、3)他との比較、4)経時変化、5)関連性を見る(-p141)

・グローバリゼーションとは、単なる国際化ではなく、「モノ・人・お金の国境を超えた移動の自由化」を意味する(p142)

・スパコンは膨大な電力を消費する、「天河2号」は少なくとも、標準的な家庭の4.2万世帯の電力を消費する。そのため、「Green500」というランキングが考案された。これは世界で最もエネルギー効率の良いスパコンを定期的にランク付けしている。2015年7月には、日本製「菖蒲」が世界一になった(p161)

・現場を取材することで、もう一歩、具体的に踏み込んだ話をすると、読者の人達は実感として理解できる(p169)

・一人の従業員の生産性を向上させるには、決定的に必要なのは「働く経験」である(p179)

・若い世代が多くて仕事がなくて暇を持て余すと、ロクなことがない。テロ暴動等、いまの中東の状態になる(p197)

・若い世代の人口が少なくなる日本は、若年失業率が高い国よりも経済を立て直すことが楽である。その際の注意点として、1)安易に外国人労働者を入れない、2)生産性を高める(p198)

・日本に競争という概念が無かったのは、村の中で勝者と敗者を作ると、大地震などの災害が起きた時、敗者は勝者を助けないので、互いに助け合って生き延びることができない。なのでせいぜい「村八分」で済ませた(p214)

・経済とは、「経世済民」の略語であり、みんなが豊かになるための政治、という意味。経済とは、敗者を作るものではない。一方、ビジネス・経営という概念は、利潤を上げて勝者・敗者に分かれるもので経済とは異なる。なので、「経済を企業や家計にたとえる」ことはできない(p216)

・ビジネスの3要素は、人モノカネだが、経済というスケールの大きな概念になると、人・モノ・技術、となる。極論すれば、お金は国がいくらでも発行できるということ(p217)

・生産性を高めるために個人としてできることは、「やり続けること」、作家・評論家になりたいのであれば、「三年間、毎日ブログを書いてみる」こと(p220)

2016年3月6日作成

0
2016年03月06日

「ビジネス・経済」ランキング