【感想・ネタバレ】星守る犬のレビュー

あらすじ

2011年6月11日全国東宝系にて映画公開!ハッピーは白くてちいさな子犬。小学生の、みくちゃんに拾われ、エサをくれるお母さん、ぶっきらぼうだけどいつも散歩に連れて行ってくれるお父さんと、幸せな日々を過ごしていた。しかし家族は少しずつ変わっていく…。お父さんが体調を崩し仕事を失ったことをきっかけに離婚、家族はバラバラ、自宅も処分することに。お父さんは、たった一匹そばに残ったハッピーと、故郷を目指し、ボロ車で旅に出る。少しばかり不器用で強がりなだけで、ごくありふれた普通の父親でありながら、どうしようもない立場に追いやられてしまったお父さん。そんな「お父さん」をひたむきに愛し、ついていくハッピー。ときに可笑しく、ときに切ない、限りある生を謳歌するような短くて永い旅がはじまった--。「ダヴィンチ」BOOK OF THE YEAR 2009。「泣けた本ランキング」第1位「読者が選ぶプラチナ本」第1位ダブル受賞作品!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

可愛らしい絵柄に反して、内容はかなりシビアだ。
そしてそんな中でも愛情を交わせる相手がいることは幸せだと思う。

あとがきで著者が述べていることは、本当に考えさせられた。
とかく自己責任を主張する声が大きいけれど、失敗したり要領が悪かったりしても、なんだかんだで楽しく暮らせる世の中の方が絶対に良いと私は思う。

1
2015年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

犬が好きな人にもそうで無い人にも読んでもらえたらと思う一冊。
人と犬との繋がりや愛情を考えさせられます。
本の推薦の帯封を重松清さんが描かれている。

読み終えた瞬間、
「おとうさん」という声が、
遠くからかすかに聞こえた。

涙が出た。

せつなくて、うれしかった。

という文章そのままに読み終わったあと私は号泣した。
涙が止まらなかったのは何年ぶりだろう!?

そして温かい気持ちになりありがとうといって、本を閉じた。

0
2017年11月22日

ネタバレ 購入済み

社会がどう受け取るか

前にも書いている人が居るが、二部構成の二部からの視点や作者あとがきを見て、社会へのメッセージが明らかですね。
真面目なのに、思いもよらぬ事や本人の責任ではない事(リストラや持病、離婚)、そして本人が周りに頼る性質でなく、またあまり他者と関わりが深くなければ、一気に「普通」からこぼれ落ちてしまう。誰でも。本人に重大な過失がなくても命に直結する。
もしかしたら過去に実際にあったのかもしれない。誰にも知られる事もなく。
もちろん、行政へ頼る事は本人がまず助けを求めて声をあげなければ分かりようもないですが、
声を上げてもなお失われる命もある。役所に追い返されてそのまま餓死をしてしまったケースなど、ニュース越しだとしても、実際に起きている事をわたし達は知っている。
そして、今の社会のあり方は自己責任論が強い論調で弱者の命の火を消そうとしている。
この、「お父さん」がもしなんらかのきっかけで、公的な助けを借りられていてこの悲劇を回避できる作品になっていたら、きっと叩く声も出ている事でしょう。お父さん本人に違いがなくても。
1人と1匹は幸福だったでしょう、という作者あとがきの通り、主観として幸せでいてほしい願いはあるけれど、
もっと助けや救済を簡単に得られる(手続きとしても、社会の風潮としても)社会であるように考えさせられる作品でした。
映画の「わたしはダニエル・ブレイク」と同じテーマだと思う。

0
2019年04月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

映画をつい最近観ました。
原作はハッピー目線なんだなあ。
起きている出来事はかわらないけど、作品全体の印象が映画とは少し違った。ふたりが幸せだったかもと、原作の方が思えた。おとうさんのキャラがこっちの方が好きだし、ハッピーを大事にしてる感じがしたからかな。
ストーリー知ってたからか残念ながら涙はなかったけど、やっぱり悲しかった〜
でもこれは、悲しい、泣けるとかの感動物語というより、作者のハッキリとした社会へのメッセージを伝える作品なんだな。

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2016年09月11日

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