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中世から近世にかけて百姓を視座に歴史を考える。元はフィールドワーカーに向けた指南書のようだが、農本主義の下での百姓の生活が伺い知れて興味深い。「百姓」については網野善彦氏の著書で農民だけを指す言葉ではないことは既知だが、本書を読むと農民が兼業として非農業生産に携わりながらも農業を捨てない者が大半であることが分かり、言葉の由来と現状が理解できるような思いだ。農地の所有権に限っては、明治の登記法施行によって改悪されたように感じる。
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江戸の農村について初めて読んだ本。
江戸の村は想像以上に仕組みが複雑で文化的だったようだ。
土地所有という観点からみる共同体の仕組みは現代と違っていて興味深かった。
一方で日本の地方に根強く残る地域性や性質みたいなものは江戸時代に形作られ、現代に続くいているのだろう。
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<目次>
第1章 江戸時代の村と現代社会
第2章 なぜ村に古文書が大量に残されたのか
第3章 村はどのように生まれたのか
第4章 土地は誰のものだったのか
第5章 山野は誰のものだったのか
第6章 年貢はどのように取られたのか
第7章 村落共同体とは何か
第8章 領主は村とどのように関わったのか
第9章 村と村はどのように結び合ったのか
第10章 村人の世界はどのように広がっていったのか
第11章 村はどのように変わっていったのか
おわりに 近代への展望
<内容>
江戸時代の農民及び村落についての基本書になるだろう。教科書で無味乾燥に書かれている村のシステムや税制などを具体的な紹介を含めて説いてくれる。