【感想・ネタバレ】異文化理解力 ― 相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養のレビュー

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多様性を学ぼうシリーズ第4弾。異文化理解力をビジネスの観点で解説してくれる。この本の面白いのは、ビジネスに必要な8つの要素について、各国の比較をしているところ。8つの要素とは、コミュニケーション、評価、説得、リード、決断、信頼、見解の相違、スケジューリング。一例としてコミュニケーションの指標では、ローコンテクスト(シンプルで明確、額面通り)とハイコンテクスト(繊細で多層的、行間を読む必要がある)の分布があり、日本(ハイコンテクストの最たる事例)から見ると、欧米人は皆同じローコンテクストに見えるが、イタリア人は、アメリカ人が大切なことだからと何度も念を押すことを、子供扱いされていると憤る。もちろん、〇〇人が皆同じなわけはなく、日本人でも青森の人と沖縄の人は違うよという主張もあるが、傾向で見ると必ず釣鐘型の分布となり、ほとんどの人が”日本人らしく”振る舞うだろう。これ、海外の方と仕事をするときなどに本当に役立つと思う。異文化理解にもってこいの一冊。

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2024年03月13日

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「○○人は△△だ」という考え方は主語が大きすぎるし、個人の特性を無視して偏見に繋がる良くない考え方だ。

と思っていましたが、この本での私の一番の気付きは「物の見方・考え方それ自体に、自分が属する文化圏のフィルターが反映されている」という点です。

サブタイトルに「自分の」と含まれているのも、異文化理解において大切なことだと筆者が考えているからでしょう。

自分も相手も色付きのサングラスをかけていることを自覚し、互いの文化と個性を尊重しながらコミュニケーションをとることで、良好な関係とアウトプットを生み出せる。

いつかグローバルなチームを率いる立場になったら、また必ず読み直そうと思える良本です。

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2023年11月04日

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白百合女子大学英語英文学科 上野由佳先生お薦めの一冊です。

~上野先生より~

異文化理解というと、相手の文化を私たちがどれぐらい理解できるか、との点だけに意識を向けていませんか?でも実際にはそれと同じぐらい、あるいはそれ以上に、自分の意見を異なる文化の人に理解してもらうことも必要です。では、そのためにはどうすればいいのでしょう。まずは文化によるコミュニケーションスタイルの違いを把握することが第一歩となります。これをわかりやすく解説したのがこの『異文化理解力』です。文化の差を「カルチャー・マップ」を使って可視化し、文化の見取り図を解説しています。読み進めると、「なるほど!やっぱりそうか」「え、本当?」とさまざまな発見が得られます。一例を挙げると、「空気を読む」は日本固有の文化の様に思えます。でも、程度の差はありますが、「空気を読む」文化を有する国は他にもあることが同書を読むとわかります。(*原書では「空気を読む」は”listening to the air”となっています。)日本以外ではどんな国が空気を読む文化を有しているのか、あるいは、空気を読んでしまうと、全くコミュニケーションが取れない国はどこなのか、一目でわかる様になっています。
留学を希望する人、将来グローバルに働きたい人、そして日本を客観視したい人にとっても非常に面白い本です。ぜひ一読をお勧めします。

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2023年09月30日

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新しい視点を提供してくれました。まずは知れました。

とはいえ、書かれているように、試して失敗して見直して慣れる、真の姿。

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2023年06月21日

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これはすごい本です。主にビジネスにおける各国の文化の違いを8要素のパラメータを使って明確に示してくれています。海外に行くにあたって英語を勉強するのも大事ですが、この文化の違いを理解することは同じくらい重要だと思えます。それぞれの文化の特徴が生まれた歴史的背景にまで言及しているのがまた面白いです。説得のタイプの原理優先か応用優先か、の説明にイギリス経験論と大陸合理論の比較が出てくるところなんて最高です。

個人的にインド人と仕事をしているのですが、ハイコンテクスト、階層主義、柔軟な時間、関係ベースの信頼、などなど、実際に経験する身として心底納得できる説明でした。そういった外国人の文化の違いに対して、自分の文化と比較して批判したり不満をもってしまいがちです。本書の最も素晴らしい点は、そんな彼らの特徴を可視化して相対化してくれることで、優劣で語ることなく冷静に対処するマインドを持てるようになることです。

とは言っても、本書では慎重に優劣について言及しない配慮がなされていますが、その時々の状況によって文化の優劣が出てきても当然だと思えます。そこに一歩踏み込んでくれていたら良かったと思いつつ、それを語るとどうしても異文化の否定につながるので、難しいところですね。さらに、時代による文化の変化についてもあまり語られていません。ビジネスのローバル化によって、この国ごとの偏りが減り、より合理的な方向に収束していく未来もあり得るかも知れません。

改めて思うのが、外から見た時の日本人の厄介さです。ハイコンテクストであることを筆頭にあらゆる特徴が極端な方向に振れています。特に、関係ベースの信頼なのに、職場では打ち解けず、お酒の席の無礼講がないと関係を構築できないところ。私のようなあまり飲めない人には本当に厄介です。そんな日本人は、日本人だけで集められた時に最高のパフォーマンスを発揮するのではないかという仮説が頭に浮かびました。そうなると、移民政策や英語教育などが国力を低下させる、という可能性もあるなと。

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2023年05月13日

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仕事で海外社員の方と交流が増えたため、手に取った本。筆者が日本人でないため、少し読んでいて違和感があるが、非常に異文化についてまとまっている内容となっている。海外関連の仕事をする人にとってはマストな書籍かもしれない。国によって文化が異なるので、様々な国籍の方が集まる職場では、マネジメントに正解はない。他国の文化を理解して、モチベーションをupさせる必要がある。特に仕事に対してのフィードバックの方法には注意をする必要があると感じた。国によってフォローの方法がまるっきり異なる。

本文の抜粋で、この本を一言でまとめるなら、以下の文になるだろう。
”グローバル環境において「気が利く」と言う事はつまり、相手と自分の文化の違いを理解して、「皆が心地よく良いパフォーマンスを出せる環境を作り出す」ことなのだ。”

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2022年11月04日

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国ごとの文化の違いによる仕事の進め方の違いについて、こんなにきれいにまとめた本は初めて読んだ。実際にこの知識を活用して仕事に生かしたいと思った。

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2022年07月24日

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異文化理解とはどのようなことか、ビジネスシーンをメインに、相手と交流する際の極意が書かれている。


授業の一環で読んだ。
著者の実体験など具体的な例を挙げながら、様々な観点から、異文化を理解し、適切なコミュニケーションを取るために私たちが気をつけることが事細かに書かれている。今の国際社会における必読書の一つだと思った。

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2022年07月14日

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原書The Culture Map をaudible で聴いてからの日本語で再読。グローバルチームで働く人の必読書。

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2022年05月07日

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大変面白かった。
国の文化の違い、異文化について書かれているけど、同じ国の人同士でも"異文化"を感じることはあると思う。自分のベースの考えに、この本の内容が入っていれば、円滑なコミニュケーションを図ること、またビジネスを進めることの助けになると思う。

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2022年02月27日

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 …ハイコンテクストの文化圏では、学があり教養があればあるほど、話す際も聞く際も裏に秘められたメッセージを読み取る能力が高くなる。そして反対に、ローコンテクストの文化圏では、学があり教養のあるビジネスパーソンであればあるほど、明快で曖昧さのないコミュニケーションを取るのである。その結果、フランスや日本企業の会長は現場で働く社員よりもはるかにハイコンテクストである可能性が高くなり、アメリカやオーストラリアの企業の会長は新入社員よりもはるかにローコンテクストである可能性が高くなる。この点において、教育はその国の文化が持つ傾向を極端にまで体現した個人を生み出そうとするものだと言える。

■二種類の思考法
 原理優先の思考法(ときに演繹的思考とも呼ばれる)は、結論や事実を一般的原理や概念から導き出す思考法だ。たとえば、「人間はみな死ぬ」という一般原理から始めて、次に具体的な事例「ジャスティン・ビーバーは人間だ」に移る。そこで「ジャスティン・ビーバーも、やがては、死ぬ」という結論が導き出される。…
 反対に、応用優先の思考法(ときに帰納的思考とも呼ばれる)は、現実世界の個別の事実を積み重ねることで普遍的な結論へと至る思考法だ。…
 多くの人は原理優先と応用優先の思考法のどちらも使うことができる。しかしどちらを習慣的に使うかは、自身の文化の教育が重きを置く思考法に大きく影響されている。そのため、あなたとは反対の思考法に慣れている人と仕事をするとたちまち問題が生じてしまうのだ。

 …応用優先の思考を持つ人々はまず実例をほしがる。その実例の数々から結論を導くのである。同じように、応用優先で学ぶ人々は「事例研究法」に親しんでおり、彼らはまずケース・スタディを読んで現実世界のビジネスにおける問題や解決策を学び、そこから帰納的に一般原理を引き出そうとする。
 原理優先の思考を持つ人々も実例を嫌いではないが、応用へ移る前に基本的な枠組みを理解しておくのを好む。

■権力格差
 権力が不平等に行使されるのを組織の下の者がどの程度許容し期待しているか

■認知的信頼と感情的信頼
 認知的信頼は相手の業績や、技術や、確実性に対する確信に基づいている。頭から来る信頼だと言っていい。この信頼の多くは、ビジネス上のやり取りを通して形成される。一緒に働くなかで、あなたは自分の仕事を全うし、その仕事を通して自分は頼りがいがあり、働きやすく、一貫性があり、知的で、裏表がないことを示す。その結果、私はあなたを信頼する。
 感情的信頼は、反対に、親密さや、共感や、友情といった感情から形成される。心から来る信頼だと言っていい。共に笑い、打ち解け合い、互いに個人的なレベルで付き合うことで、あなたへの愛情や共感が生まれ、あなたもまた私にそのような感情を抱いていると感じる。その結果、私はあなたを信頼する。

■8つの指標
1.コミュニケーション ローコンテクスト⇔ハイコンテクスト
2.評価 直接的なネガティブ・フィードバック⇔間接的なネガティブ・フィードバック
3.説得 原理優先⇔応用優先
4.リード 平等主義⇔階層主義
5.決断 合意志向⇔トップダウン式
6.信頼 タスクベース⇔関係ベース
7.見解の相違 対立型⇔対立回避型
8.スケジューリング 直接的な時間⇔柔軟な時間

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2022年01月16日

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国毎のステレオタイプを知ることは個人を尊重しないことではない。ということを学んだ。
グローバルな人材が集まる職場ではないし、自身も英語は全く話せない。しかし、今後日本語が堪能な外国人が同僚や顧客になるケースはあり得る。そうなった時に文化の違いを知識として持っているかいないかでは大きな違いが出るだろう
ちなみに本書の中では日本の文化についてもいくつか触れられているが、我々の慣れ親しんだ「稟議」が文化の外側から見ると非常に奇妙なシステムに見えることについて初めて知った。
まさに金魚は水を知らない、である。

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2021年10月21日

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ハイコンテクスト⇄ローコンテクストのものさしは有名です。
この本では8つの領域の「カルチャーマップ」で文化の違いを可視化しています

多くのマップ上で、日本が極端な位置にあることも印象的で、日本の文化的特殊性を再認識できます

海外の方と働く機会がある人におすすめ!

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2021年06月12日

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帯に書いてある通り“語学力より不可欠”な異文化を理解する力が養えます。

階層性やネガティブフィードバックのスタイルなど様々な切り口で各文化の差異が相対的にマッピングされることで文化間のギャップが理解できました。
差異を知るだけでなく異なる価値観の人々とどのように接するべきか、筆者と周囲が経験したグローバルなビジネスの場での例を使いながら説明しているため実践的です。

読み進めると分かるのですが、日本は多くの軸で最端に位置しており、世界的にみてもかなり特殊なようで、それ故にエピソード例として多く登場するので日本人にオススメです。

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2021年04月20日

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本書は主にビジネスコンテクストを想定して話を進めていくものだが、現在留学をしている自分にとっても非常に役に立つものだった。

異文化出身の人と過ごすことは考え方の根底が違うために、ものすごく困難を伴う。
色んな国出身の人と過ごすことで感じたさまざまな疑問や悩み、問題、本書はそれらを改めて気づかせてくれる、考えさせてくれる、あるいは説明してくれる、自分にとってこの上なく有益な本となった。

カルチャーマップという題名のように、大きく8つの観点から各国の文化的位置付けを図とともに具体例を交えて分かりやすく説明してくれる。

これから海外の人と過ごす予定のある人にとっては、本書はこの上なく助けになるなと感じた。
本書を読んで、自分は海外生活をしていた上で感じた疑問や悩み、さらには異文化に対する不和、それらがそういうことかと納得でき、異文化に対してより寛容になることができた。
まずは相手を知ることから、文化が違うということで何となく合わないなと思うことは本当にもったいない。相手を理解して、文化の違いを楽しむことは海外で過ごすのであれば、欠かせないことだと思う。これからは今まで以上に友だちに対して優しくなれるなと思うとすごくうれしくなったし、本書を読んだことで、今まで以上に相手の文化を尊重しようという姿勢で、相手に接して気持ちのいい関係が築けるだろうなと思う。

全ての異文化の人と接する人へこの本を勧めたい。
海外で生活しようと考えている自分にとって、本書はある種人生観を変える本になったことは間違いない。

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2021年01月17日

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人に薦められて読んだのだが、大変におもしろかった。
今年読んだ本のベスト5入り確実!

人間の考え方や行動のパターンを8つの指標から分析し、いろんな国の傾向をマッピングした本。
他国の人と一緒に働く時に、相手国と自国との位置関係により、何に気を付けるべきかが一目で理解できる。
このマッピングを見ているだけですごくおもしろい!

分かる、分かるわー、アメリカはここよね、などと思う一方で、エーッ!?日本ってこの位置なの?と驚いたり。かなり極端だと思ってた国が意外にも中央に位置していたり。

そもそも、結果よりもまず8つの指標それ自体が私にとっては驚きであった。
まず最初の指標として、「コミュニケーション」(ハイコンテクストかローコンテクストか)が挙げられる。この指標が非常に重要だということくらいはさすがに私でも分かる。
でも、その次の「評価」の仕方(ネガティブ・フィードバックをどう伝えるかなど)には驚いた。悪い評価をどのように伝えればポジティブに受け止めてもらえるか、が国によってこんなにも違うとは。全く予想していなかった。

「信頼」や「リード」、「決断」の項目については、たとえば、黒澤明の「七人の侍」はアメリカではリーダーの志村喬が圧倒的に人気だが、フランスや日本では違う、と聞いたことがあるのを思い出し、なるほどね、求められるリーダー像も良い決断もそれぞれに違うのか、と納得した。アメリカ人はやけに一方的に方針を言ってくるなぁ、と常々思っていたが、そう感じるのは私が日本人だからなのね、と、これらの項目を読んで非常に納得感があった。

そして、指標の中で思いもよらなかったのが「説得の技術」の項目。相手を説得したい時、効果的な論理の展開方法が国によって違うとは!
そんなこと、今まで考えたこともなかった。
好まれる説得方法はその国の「哲学」から端を発しているという。
英語を使うようになると、「まず結論を書いて、その根拠を3つ述べ、最後に結論」という論理の展開方法をしつこいほど植え付けられるけれど、これはアングロサクソン系の人が好む説得方法であって、ゲルマン系やラテン系は違うそうである。あの手法がいつもいつも効果があるわけではない、ということを初めて知った。もう衝撃。実のところ私も、結論を最初に手短に、という展開方法にはいまだに慣れない。

最終章では、似た文化圏だと思っていた日本人と中国人が仕事の進め方でまったく相容れないことに気づいて驚くフランス人マネジャーの例が出ていたが、そこまで読んだ人にはその理由と対処法が明確に理解できるようになっている。(もちろんこの例は歴史的な確執とかそういう話ではない)

面倒くさい日本的な「察して」文化にウンザリした時などに「ああ、欧米の分かりやすいコミュニケーションの世界に生まれたかった」などと思ったりしていたが、それはあまりにも乱暴な認識だったとこの本を読んで気づかされた。近隣の国々との違いにも、一方的に「向こうが変!」なわけではないということがよく分かる。
むしろ日本はかなり変わった国だと知った。おそらく、単一民族過ぎる歴史、ホモジーニアス過ぎる歴史が世界でも稀だからなんだろうな、と思った。

私が見ている世界はあまりにも狭過ぎるので、もっと世界を股にかけている人にこの本の感想を聞いてみたいなぁ!
この本、海外赴任する人へのプレゼントに良いかも。

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2020年11月27日

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国ごとに常識とされている文化の違いをジャンル別に論じている本。具体例も多く、日本の事例も数多く出ているためとても興味深く読めた。
日本人だけの職場でも、ネガティブフィードバックを出すのが得意な人/苦手な人、トップダウン式の決定を望む/合意形成を望む、など若干の差があるため、使える部分が多いです。

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2023年11月03日

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カルチャーマップなどいくつかのフレームワークを用いて異文化コミュニケーションの気付きを与えてくれる本。グローバルで仕事をすることが当たり前になった昨今では良く理解すべきポイントを散りばめられていると感じるが、結局は巻末にあるように「私たちはみんな同じで、みんな違う」という点に集約されるのかと思う。結局ひとりひとり違う中で生きているため、相手が何を言っているかではなく何を意味しているかを聞くように心がけることが最も重要だと思う。

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2023年06月12日

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文化的な背景を理解した上で対応することについて。通り一辺倒とならず、文化的な傾向を知った上で対応することについて重要に思いました。

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2022年07月10日

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前職の社長が薦めていた本で、外国人だけでなく、(自分にとって)異なる文化の中で働く日本人とも関わる上で参考になると思って読んだ。

国ベースでのビジネスにおける文化の違いがメインだが、同じ文化の中でも個人差のレンジがあることにも注意しつつ、それぞれの文化を理解するうえでの項目ごとの分布(カルチャーマップ)と言っていた。

いろんな企業、また外国人の同僚・上司と働くうえで応用できそうな考え方が多く、勉強になった。

また、日本の世界における位置付けや特殊性も客観的に見ることができる。こちらも実務上で活用できそう。

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2022年03月02日

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グローバル化が進んだ今日日、異文化の中で仕事をし結果を出さなければならない場面は増えている。実際、自分も長らくそうした環境において仕事をしてきたが、それは簡単ではない。典型的なのが、なぜ相手はこうなんだというフラストレーションを感じ、さらには相手が悪いという思考に陥って、双方で非難し合うという事態を何度も見てきている。

本書では、アメリカ人はどうだ、日本人はこうだ、インド人はああだ、という具合に色々なエピソードやケーススタディが豊富に挙げられているが、国民性や文化の特徴を一般化する事そのものは間違いにつながり易い。あくまで、そうした傾向があるという事であり、それらを鵜呑みにして実践に落とし込むことは思わぬ落とし穴に陥りかねないし、そうしたリスクは本書でも述べられている。また、国民性を一つ一つ覚える事も不可能であり、その国の中にも地域事に異なる文化を持つことは当然である。日本の国内でも関東と関西、さらに関西の中でも大阪と京都では人々の行動や考え方も同じでは無い。

大事なのは、まず自分の文化的背景と相手のそれが同じではないという事を前提として理解する事である。そして、違いについてコミュニケーションする機会を積極的に持ち話し合う事である。異文化環境での成功を望むのであれば、違いについて関心や興味を持ち、敬意を払い、違いを楽しむ位の気持ちが必要である。実のところ、そうした心の持ち方は特段、外国人との関係だけに於いてではなく、日本人同志であってそうであるべきであろう。多様性に対する理解が求められる21世紀の現代においては、相手に対する理解と思いやりや寛容さと、違いに直面した際にはそれを否定せず、なぜそうなんだろうかという想像力がなければならない。本書の最終章でも、結びとして、我々はそれぞれ異なる、そして我々は同じでもあると。

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2022年01月08日

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ビジネスのおける認識の差異や齟齬は個々の性質ではなく、文化の差異によって引き起こされる。仕事上、日本対外国1ヵ国であれば良いが、対外国nカ国となった場合の振る舞い方が難しいと感じた。各国の文化を理解したうえで、それらの中間をとるような振る舞いが求められるはず。本書を読むに、カルチャーマップのどの要素もクローズかつデリケートな方に合わせるのが効果的に思える。例えば、オープンな批判がOKな国が居たとしても、そうでない国(中国など)がいれば、そちらに合わせて振る舞うなど。

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2022年01月02日

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ビジネスシーンの事例が多く挙げられていた
自分にはまだ経験がないためわからないことが多かった
また社会人になったら読みたい

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2021年09月01日

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4.3
英会話に行き始めて各国の文化に興味を持ったため本書を読むことにした。この本を読むまでは、ドイツ人は真面目、アメリカ人は適当、イタリア人は陽気など一つの着眼点で各文化を一括りにしていた自分が恥ずかしい。
さまざまな異文化チームでの苦労話をあげながら何故そうなったのか、どう対応していけば解決できるかが説明されていて勉強になった。
海外赴任する重役達に赴任先の文化に基づいたリーダーシップを教えるコンサルティング事業があるなんて想像もしていなかった。自分は良くも悪くも単一民族国家の国民なんだということを凄く理解した。
面白い!

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2021年08月27日

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PEGLの課題図書。

異文化でのコミュニケーション、思考の違いを具体的事例を持って教えてくれる、物凄くおもしろく、物凄く実践的で勉強になる本。
そして、国が違わなくても、完全に応用できる。日本人ばかりの企業の中でも、同じような齟齬は発生していて、まさに、みんなでこのカルチャーマップを描いて、一人一人を理解しながらコミュニケーション取っていきたい、と思う。
日本の中も、グラデーションだ。

会社の人みんなが読んだら、会議がうまく進むんじゃないか、と思うね。ほんとに。
我が社は、(もちろん相対的には日本的なのかもだが、細かく見れば)いろんなタイプの人がいて、いろんなやり方が良しとされていて、あんばいむずいよ。
私こんな考えの人!って表明できてたら、ほんと、やりやすい。

#異文化理解力 #theculturemap #エリンメイヤー #insead #読書記録

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2021年04月18日

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ネタバレ


東南アジアで働いた経験がある
駐在中、現地スタッフとコミュニケーショが取れず、自分の能力の低さに嫌気を感じていた。
この本に出会い、生まれた環境の違いで現地スタッフとコミュニケーショが上手くとれていなかったことがわかり、精神的に気持ちが軽くなった。

この本を読んでから、駐在したら現地スタッフとのコミュニケーショもスムーズに行えたのではないかと考えている。

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2021年03月27日

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「聞き手が理解できないのは話し手のせい」という文化。良いコミュニケーションとは曖昧さのない明確なもので、メッセージを正確に伝えること。
反対に聞く側にに行間を読むことを求める文化。メッセージはほのめかして使う。

ローコンテクストとハイコンテクスト
ローはシンプル、明快、曖昧さがないことが効果的。必要な背景知識や詳細の全ても伝える。共通性が少ない環境の文化圏。「まずこれから伝える内容を伝え、それから内容を伝え、最後に伝えた内容を伝える」保育所で私が使ってる話し方や。
ハイは共通点や暗黙の了解を前提にしたコミュニケーション。ハッキリ口にするのが不適切な場合もある。早々に判断してしまわず、理解できたか怪しいと思った時は確認の質問をする。

誤解によって行き詰まったり苛立った時は、自分を下の立場におき、自分自身を笑い、相手の文化をポジティブな言葉で表現すると、協力を求めることができる。

いつ何時でも、ポジティブフィードバックとネガティヴフィードバックの分量のバランスを取るようにすること。国や文化によってハッキリ言わないと全く伝わらないことも。反対に別の国や文化ではメッセージをぼかさないとわだかまりができることもある。

ココナッツ型、桃型コミュニケーション。フランス等ココナッツは初めはぎこちないし、よそよそしいが、打ち解けると友好関係が長続きする。アメリカ等、桃は初めからプライベートもオープンで、フレンドリーに話しかけてくれるが、ある時点で硬い殻に突き当たる。

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2021年09月21日

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様々な国の人と付き合っていく時の、物事や言葉の捉え方の違いを、ケーススタディを使ってわかりやすく解説している。
若干単調ではあるが、仕事などで海外と付き合いがある人なら参考になるかと。

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2023年02月19日

Posted by ブクログ

昔の上司にも勧められ、今回グローバル研修をしていただいた講師にも勧められ再読。
国によって、コミュニケーションの方法、フィードバックの方法、決定の方法などが異なり、その国の人に受け入れやすい方法が例が出され説明されている。まずは、このような違いがあることを理解し、もし他の国の人と一緒に働くこととなったら、再読し具体的な気を付けるポイントを確認してみよう。

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2022年08月15日

Posted by ブクログ

興味深いところがいくつもあった。同時に、普段15ヶ国20名以上のメンバーと仕事をしていても、ここまで顕著に違いを感じることはない、と気づいた。少なくとも仕事の場面においては、皆時間を守るし、相手を尊重する。「謙虚」という概念は日本人特有かと思っていたが、そんなこともない。もちろん、それぞれの国を訪問すると違いが目につくのかもしれないが、それぞれの国を代表して集まっている分には、多少の違いはあっても国由来ではなく人由来の個性にように思う。生まれが違うのだから、やり方が異なるのも当然、という前提でこちらも臨んでいるためかもしれないけれど。

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2021年01月31日

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