【感想・ネタバレ】桜の首飾りのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

千早さん作品では珍しく、大切な人とつぎの約束があった。2度と会えなかったりしなかった。正直、私は桜があんまり好きじゃない。毎年「美しさ」を人間にしゃぶり尽くされて、アスファルトで黒ずむ花びらを見ると目を背けたくなる。私の喜びは、誰かの苦しさを踏みつけた上にあるんだろうなと自覚してしまう。どこまでを世の摂理として受けいれるべきなのか、最近よくわからない。

・画びょうで壁にぎゅっと貼りつけるような言い方

・人間なんて単純なものです。自分にとって価値があるものにね、金や時間を注ぎ込むんですよ。

・人が完全にわかり合うことはできないと私は思う。でも、繋がることはできる。美しいもの、優しいもの、鮮烈なもの、そういった心動かすものに触れた時、人の心は一瞬溶ける。そんな時に共感する誰かに出会えたなら、とても幸福なことだ。その瞬間はきっとその人の支えになるだろう。

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2024年01月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

7編、桜がモチーフでありながら、趣きが様々で面白い。
文章もとても綺麗で、それぞれに桜のイメージが湧いた。色彩豊かというよりもモノクロのシーンに時々、色がつくような感じだった。

好きなのは『エリクシール』『背中』

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2022年04月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

桜で繋がる短編集。
千早さんらしく、ちょっと変わっていて厄介な問題を抱えている人達の7つの物語。
特に『花荒れ』が印象深い。

桜はずるい。
あっという間に消えてしまうくせに、人を惹き付けて止まない。
毎年春になれば咲くと誰もが知っているのに、いつだって桜を見る度に目も心も奪われ切ない想いが込み上げる。

春先のちょっと肌寒い季節、桜に誘われて出逢う人達。
ぼんやり淡く漂う空気感がそんな迷える人達を一瞬で惑わす。
けれどどの短編もラストはほんのり明るい。
「桜」の不思議なパワーが人と人を繋ぎ合わせる。
「あとがき」にあった、アフリカのザンビアで千早さんが見たという紫色の桜が見てみたくなった。

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2018年03月24日

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