【感想・ネタバレ】mother【イラスト入り】のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

丸木文華ワールド全開なストーリーで、萌え上がりました。ダークで病んでるのはもはや看板メニュー。わりと読みはじめでこうくるだろうと、ファンならばオチがどうか気付いてしまうんですが、それでもなお面白いと思わせる手腕はさすがです。どんどん進化しているエロさにも磨きがかかっていました。

外見も内面も天使を思わせる真治は、高校卒業間際バイト帰りに襲われて人間不信になってしまい、まともな生活ができなくなるほどの深い傷を心に負います。
そんな彼を何かと親身になって助けてくれたのは、親友の塚越です。真治とは違って裕福で何不自由なく暮らし、女の子にもモテる塚越。
彼に助けられ、護られることでようやく立ち直れそうになった真治ですが、忘れようとしていたあの日のレイプ写真が何者かによって自分の元に送りつけられ、再び恐怖にさいなまれることに。

真治の心情がつぶさに描かれているので、非常に入り込んで読むことができます。やさしくて何でもしてくれる塚越に依存してしまう姿に納得。頷けました。
真治は、あまりにも純粋できれいな心の持ち主ゆえに、他人の心に潜む憎悪や執着にとても鈍感です。うわべしか見えていないんですよね。
「汚い」という概念が希薄です。
印象的だったのは、自分を憎んでいた神崎の吐瀉物を真治が片付けるシーンです。
そんなことができる男子高校生って、すごい。躊躇なく後始末するという行為は、まさに白衣の天使、もしくは母親です。塚越が抱く真治のイメージが明確に伝わってくる場面でした。

塚越が最強ヤンデレでした。どこからどう見ても優しくて思いやりがあって、真治のためならどんな苦労も厭わない、最高の攻です。
そして、ドス黒い執着心に背筋がゾッとさせられます…ここまで、相手をがんじがらめにしようとするその周到なやり口が怖い。
しかし、ただ怖い存在だというわけじゃなく、どこか甘えるような依存心が垣間見えるところが切ないというか、ほっとけない気持ちにさせられたりするのです。
真治はおっとりしていて気付いていないけど、周りは皆塚越の闇に気がついている、というのにも震えます。塚越、とんでもない男だよ。

エロ的にも今回素晴らしく萌えあがりました。門地かおりセンセのイラストがはげしくエロス。内容に合っていて、すごく格上げしてました。
粘着質なエロで、いろんなシチュエーションでのHが満載。いつもの独特な擬音も健在です。攻も喘ぐのがすごく煽られます。Hの描き方が上手すぎる…
だんだん真治が塚越とのHに溺れていく様子がツボ。いろんな意味で嵌められてるなぁ、と感じさせるのがたまらない。
震撼とさせられてなお、深い慈愛も感じることのできる秀逸な一冊です。

4
2013年01月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人格障害の傾向があるキャラが登場するBLの中ではトップクラスではなかろうか。作者もその分野を勉強なさっているのが文章からも読み取れました。目的のためなら、罪悪感など皆無で他者を利用し、嘘をつき、傷つけ、暴力をふるう。そんな、身近にはいてほしくない攻の華麗なる暗躍と、その術中にはまったことにすら気づけなかった受の、なんとも暗いラブファンタジー。

1
2013年03月12日

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これもまたハッピー

執着サイコパス攻めに、これまたやっかいなピュアピュア純粋培養男子を掛け合わせるとサイコーにドロドロの二人だけの世界が構築されるという丸木節な作品。めちゃくちゃ面白かったです!
善人だろうが悪人だろうがベクトルがおかしな方向に振り切れてる人は心の臓をバクバクさせてくれるので小説の中なら大歓迎。真逆の二人ですがけっきょく社会に馴染めないレベルでいうと似た者同士ということで。末永くお幸せに!タイトルの「Mother」は後半、意味がわかると楽しいです❤ 

#アガる #ドロドロ #ダーク

0
2023年01月28日

ネタバレ 購入済み

割れ鍋に綴じ蓋

丸木先生のお話は大体歪な人間性を持った人物が出てきますが、これもまた、、、
このお話、必ずしもハッピーエンドではないですよね、
情緒が子供すぎる攻によって最後は不幸になる受を想像してしますのですが、果たしてこの2人は幸せになれるのだろうか

0
2022年02月01日

ネタバレ 購入済み

母性

 読み終えるとタイトルに納得のいく話でした。あらすじで展開に薄々気付くような展開でしたが、最後はハピエンドでよかったです。攻めは常識的に思っているマザコンではありませんでしたが、ある意味ではマザコンでもあったのかな。

0
2022年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

受けのためなら手段を選ばない狂った攻めが好きです。
大体展開は読めてしまうけど、中弛みせずさくっと読めた気がします。

幼少期に母親から虐待を受けて育ったハイスペック、金持ち、イケメン攻め×天使と呼ばれてる美形受け
母親の優しげな死相と受けを重ね、受けに母性のようなものを求めるようになる攻め。それこそ無条件に、自分の吐き出したものを掃除してくれるような…。
結果、受けを1度壊すことになるのだけれども献身的に受けを支える友人のフリをしながら性事情までサポート。最終的に受けに全てを悟られるも別れることなく共依存ラスト。
俺が、お前を無条件に母親を求める赤ん坊にしたんだ。ってセリフが印象的で、かなり昔読んだものなのにおぼえてました。

0
2021年10月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

病んでるなー(^^;)でも、作者があとがきで言ってるようにバットエンドとは言い切れなくて、だからってハッピーエンドってわけでもない…何とも言えない読後感。犯人は早い段階で予想はつくんだけど、確証は持てなかったからハラハラした。許されて、受け入れられて、色々間違えたけど母親の形見の指輪を外した祐紀が、これからは良い方向に変わっていけるといいなと思う。真治のためにも。

0
2013年12月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

執着モノ

いやはや、文華先生らしく、物凄くねっとりと執着が描かれています
門地先生の挿絵のエロさときたら、さすが花丸BLACK!

タイトルのmotherの意味は最後まで読むとわかるのです、はい

0
2013年01月23日

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