【感想・ネタバレ】ありふれた祈りのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

この作者の作品は以前読んだがさほど好みではなかったが…。
この作品は少年が遭遇したひと夏の出来事が抒情的に、そしてすごく視覚的に描かれている。
サスペンスという括りにするとさほどの事件も起きないし、犯人(真相)もあっさりと分かるのでは?
でもこの作品は殺人事件を核にしながら、61年夏のアメリカの田舎町の生活や人間関係を少年の視線を通して濃密に描きこんで、文芸作品に近い。
この時代を過ごした人々から見るとたまらなく懐かしく切ない物語であろう。
またこの時代を共有しない我々でも、トマス・H・クック、ジョン・ハードの小説や、「スタンド・バイ・ミー」「グリーンマイル」のような映画、ホッパーの絵画に描きこまれたアメリカの古き良き日常の生活が見事に再現され、懐かしさを感じる。
運命の糸のように絡んだ人々の人生と、兄弟の少年時代の終わりと卒業が切なく描きこまれて傑作となった。

こんな文章が書ける作者だったとは!改めて他の作品を読んでみようと思う。訳も丁寧だしおそらく原作にあるリズムが大切にしてあってとても気持ち良く読めた。

・・・エピローグは心に沁みる。

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2015年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いくつもの死に向き合う中で成長する兄弟。
とりわけひとつは最愛の姉の死。

姉の死にまつわるフーダニットの目くらましも悪くない。
また、そういったミステリ性をおいておいても、周囲の人々との繋がり、母の心身崩壊と再生を通じて過ぎて行く少年時代の特別時間の描き方がとても良いと感じた。

時間の軸を進め、関係者達のそれぞれの死でこの物語を締めくくっていくところもふさわしいクロージングだった。

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2019年08月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

何故かはわからないがちょっと取っつきにくくて読み進むのに時間がかかった本だった。タイトルの意味が分かったあたりから盛り上った感じでしたが。主人公が男の子だったせいですかね?感情移入がイマイチ出来なかったような……

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2016年01月30日

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