【感想・ネタバレ】マウントドレイゴ卿/パーティの前にのレビュー

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Posted by ブクログ

人間の心理的暗部を炙り出す短編集
美徳と背徳、高貴と下劣
相反する概念が同居する人間観が胸に迫る
閉鎖した深層に読者を誘い込み
放置する展開も作者の悪戯心が垣間見れた
時に主体を隠した挑戦的な翻訳は
作品を俯瞰的な解釈へと誘った

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2022年07月12日

Posted by ブクログ

巻末の解説の冒頭に「数あるモームの短編から,『ミステリ』をキーワードに六編を選び一冊にまとめたのが本書である。」とあるが,いずれも不思議な味わいのある話である.
とにかく訳が良くって読みやすい.いや,他社の文庫も別に訳が悪いわけではないが,本書は古典の格調は残しつつ,カビ臭が一切感じられない.実は6編のうちの2編は他社版で読んだことがあるのだが,読み比べてみようと思う.
一番のお気に入りの短編はスーパーメイドを描いた「掘り出しもの」である.

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2019年08月27日

Posted by ブクログ

ミステリィっぽい短編が6篇入ってるんですが、どれも面白かったです。退屈する間などなく、グイグイ引き込まれますね。

特に表題になってる「パーティの前に」は極上ッ!

赤道直下ボルネオの駐在員でアル中の男と、その妻の話。 

僕もご多分にもれず酒は好きなのですが…適量守ろうっと。我が身を省みつつ、本気でオススメの短編ですッ

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2011年11月15日

Posted by ブクログ

『ジェイン』『パーティーの前に』は素晴らしく面白かった。『パーティー』は、寸劇にピッタリ!って思った。

どの作品もオチが良かった。
読者の予想の範囲内で、しかも上手くオチていた。
素敵なオチのいい例でしたね。

『月と六ペンス』読んでみたい。

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2012年05月16日

Posted by ブクログ

サマセット・モームといえば10代の時に読んだ「月と6ペンス」しか知らなかった私にとって、彼の優れた短編小説に出会えた一冊です。人間の愚かさ、醜さ、そして滑稽さを見事に書き綴った作品であると同時に、ミステリ小説としても楽しめました。

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2011年09月07日

Posted by ブクログ

ここ最近まとめてモームを読んでいての感想。
他の出版社から出ている同じ短編を読んでいるが、訳の違いで随分印象が変わっている。この古典新約文庫は柔らかい翻訳、ハンマーで棘棘していた日本語をならしている感じがした。例えば「ジェイン」なんかは、他の文庫では印象的な言葉だった単語が言い換えられていたりして、インパクトは減っている。流れをとるかパンチ力を取るかというところだった。こっちの方が後から読んでしまったというのもあるけれど、もう少し、尖っててもよいと思う。語り手の距離感が微妙に近くなり、個人的にいくつかの、良さが消えている気がした。

内容は文句なく面白いです。

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2011年07月22日

Posted by ブクログ

とにかく読みやすくて面白い海外古典文学ならモームで間違いないのを再確認。
訳者があとがきで書いているように、僕も「モームは通俗的」との評価を聞いて、読みだしたのがずいぶん遅くなった口ではあるけど。これから海外古典文学読み出すならモームからは本当におすすめ。

この新訳はまたさらさらとした日本語で読みやすいけど、その分、不気味さが薄まっているかも知れない。

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2011年05月31日

Posted by ブクログ

 「人間の不可解さを浮き彫りにする珠玉の6編」とあるように、まともだなぁと思っていた登場人物が話の進展に伴い黒い面を見せてくれる。個人的に良かったのは、「雨」「掘り出しもの」だろうか。今までミステリは避けて通ってきたが、これだけ面白いなら手を出してみようかな、と思う。思うだけでもある。
 人間の醜く卑しい面を見せつけつつも、どこか笑い飛ばせるような読後感。「雨」のデイヴィッドソンなど、どんなオチで締められるのかと思ったら、まさかそこまで堕ちるとは・・・聖人なんていないよね、と思ってしまう。

人間と絆、月と六ペンスを読んだ際に感想を書くのを忘れてしまったのが悔やまれる。もう一度読み直してみようか

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2011年05月22日

Posted by ブクログ

正直、名作とか、古典の香りを感じることはなかった。普通。

不気味ではあっても、それこそ上には上がいくらでもいる。
不思議な話にしても惹きつける力があまりない。

メイドとか、お茶、植民地、体裁、外聞を気にする気質はイギリスだなぁとは思う。

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2012年12月25日

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