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Posted by ブクログ
このシリーズはどんどんすっきりとして面白くなっていっている気がする。構成が特にうまくなっているように思う。それから事件の内容も、シリーズのはじめの方はややリアリティに欠けると感じていたが、違和感なく読めるようになってきた。
最後の映画の描写は、本当に映画を一本見たような感覚がしたが、そこに様々な謎の答え合わせが詰め込まれていて驚いた。ミステリらしさはあまり期待していなかったが、回収されずに終わるのかと思われた伏線がいろいろと回収された。ゆっくり読めば気づいたかもしれないが、本書はサクサク読めるので流していた。
個人的に気になったのは
・エレナはどこの出身なのか
・エレナはなぜ、どうやってヒヌマと結婚したのか
・なぜヒヌマは殺されなければならなかったのか
の三点。まぁ、エレナは天才悪女だったから、とかそんな感じで納得できなくはないが。いつになく黒幕らしい人物だった。
Posted by ブクログ
フランスの女の子、マチルドとおなじみ「付き人」双方の視線からの黒猫への想いが描かれています。
建築学・美学、遡行する塔の謎、屋敷に住まう人々の不思議加減など、相変わらずキュン・ドキッのシリーズ。
Posted by ブクログ
2度目。少し評価があがった。
なんだろうな。これまでよりミステリーの度合いがあがった。というより、美学の重みがいつもより軽めだったのかもしれないな。
それぞれの人が与えられた役割は、以前の作品ででてきた「人形」?「妖精?」(忘れた)というような意味だったのかも知れないとも思ったし、そういう意味で続いてる感はしっかり押さえながらも、謎解きが謎解きらしくてよかった。
このあたりで評価があがったのかな。
Posted by ブクログ
『メエルシュトレエムに呑まれて』に見る物質と精神。
レモンの町で成長する〈朔行する塔〉、突如解雇される使用人、付き人を見初める映画監督、塔が崩壊するとき、離れた愛が引き合わされる。
謎の着地点も比較的合理的で、なにより付き人と黒猫の関係がよかった。物理的に離れた一年間でもてあました不安と葛藤、動き出した距離と、寸土めする理性、めずらしく恋するひとの涙にぐっときた。