感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
彼女を初めて知ったのは、NHKの『週刊ブックレビュー』という番組でだった。
当初アシスタントだった彼女は、毎週、紹介される本を全部読んでから撮影に臨んでいて、その姿勢に感心したものだった。
毎週3人のゲストが3冊の本を持参し、その中から1冊を紹介する。
つまり毎週3冊は読まねばならない。
その他、特集される作家の本もそれなりの量があるので、一日何時間読んでいるのだろう、一年に何冊読んでいるのだろうと不思議だった。
どう頑張っても私にはそんな時間が捻出できなかったから。
彼女のすごいのは、興味を持ったことがない分野の本も、苦手分野の本も、きちんと咀嚼して自分のものにしていることだ。
「無理」って投げ出さない。
仕事だから当たり前か。
でも、本を読むことが義務になったら、私は本を読まなくなるんじゃないだろうか。
だって、義務になったら楽しくなさそうだもの。
小説を書き、ドラマの脚本を書き、女優としてもコメンテーターとしてもパネリストとしても活躍する彼女は、それでも年間300冊(それ以上と私は睨んでいるけど)の本を読む。
軽やかに。
楽しそうに。
私も負けていられないな。
読書は決して競争ではないし、自分のペースで自分の好きな本を読めばいいのだけれど、彼女の読書エッセイや書評を読むと、猛烈に読書欲がかき立てられて、鼻息荒く、そう思う。
先日ブログでちょこっと書いた星野博美の『コンニャク屋漂流記』が紹介されていて、びっくりした。
これは、その本に呼ばれているっていうことかしら。
そういう本との出会いも、読書本の楽しみ。