感情タグBEST3
Posted by ブクログ
英文事務のはずが、自動車部品メーカーで部品係も兼務することになってしまった派遣社員・苑子が主人公のお仕事小説。
頑固な性格ゆえぶち当たる壁、揺れ動く心境が痛々しく刺さる。でも、周囲の人と衝突しながら、支えられながらどんどん成長していく姿が晴れやか。スッキリ清々しい読後感でした。
自動車部品メーカーの仕事を垣間見れ、面白かった。
Posted by ブクログ
きんもちいーい!
爽快、さっぱり、わかりやすい。
帯にはお仕事小説を超えた生き方小説、とあって、いやでも、そんなことさえ考えなくていいんじゃないのかな。
とにかく、感じいい。
作者の人がきっと、素直でまっすぐなんじゃないのかな、とさえおもう。
奥田英朗、荻原浩あたりのお仕事小説の爽やかさと、宮藤官九郎あたりのチームワークとかがいい感じに混ざって、最高に後味のいい読後感に仕上がってます。
会社勤めをしてるとわかる。派遣を選択した矜恃、でも揺れる気持ち、派遣にプライドがあるほど正社員とは線を引き、だけどときどき沸き起こる仕事の姿勢への疑問や、自分の立場への不安感。
さらに工場、というすこし特殊な環境だからこそ、この規模で多くのファクターをいれて小説が仕上がったのだとおもう。部署ごとの確執、本社と支社、男尊女卑思想、システムの変更、コミュニケーションエラー、社内恋愛、仕事と結婚、などなど。
欲を言えばもう少し主人公に海外とのやりとりをさせてあげて、国ごとに違うカルチャーギャップとかもいれてもよかったのでは、とおもう。町工場とのやりとりが、ビビッドであまりにリアルだったので、ちょっと欲張って。
赤毛のアン的なストーリーは苦手なのだけど、それでもこの本が読めたのは、工場(調達)やメカニックなど、ディテールへのこだわりがしっかりしてたからだとおもう。なくてもいいのかもしれないけれど、それがあったからこの小説には、単なる小綺麗なオフィスラブアンド奮闘記以上の芯のようなものがうまれたのではないかな、と。
奥田英朗の『マドンナ』『ガール』や、荻原浩のユニバーサル広告社シリーズ、もしかしたら少しだけ、五十嵐貴久の『年下の男の子』『ウエディング・ベル』がすきなひとならたぶん、楽しめること請け合い。春のぽわっとした陽気にあった、作品です。
Posted by ブクログ
前の職場で受けた心のキズが癒えぬまま、新たな
派遣先へ向かった本郷苑子29歳。そこで英文事務を
するはずが、なぜか作業服で部品係を兼務
することに…。今度の職場もハズレなのか?お仕事
小説を超えた生き方小説。