【感想・ネタバレ】バニラ・レインのレビュー

にかわ柚生

作家の中村は取材のために訪れた田舎町で異国の血が混ざった少年・睦月と出会う。焼き物の絵付けが見たいと言う中村のために睦月が絵筆をすべらせると、筆を焦点として不思議な幻想が現れて――祖父にしか見えないはずの幻想が中村には見えていると気づき、焦る睦月だったが…ココロ揺れ動く甘く優しい、4つの恋を一冊に。

[こま · ★★★★★]

短編集

キレイでさわやかなお話がいくつか入っていました。短編を読むと物足りなさを感じることが多いですが、この作品たちはそんなことなく、どのカップルも幸せになってほしいな。と、見守りたい気持ちになりました。ふんわりとあたたかいお話ばかりでよかったです。

＃胸キュン ＃ハッピー ＃癒やされる

[ブクログ · ★★★★★]

表紙絵の繊細さに惹かれて購入しましたが、内容も想像通り優しい世界でした。
4編構成で、個人的には最後の1編が好み。教師×事務員の、恋仲になる前までが丁寧に描写されており、絵の雰囲気や柔らかな台詞から相手のことを大切に思うと同時に慎重になってしまう、といった細かな心情もよく伝わってきます。
ガツガツしたシーンは無いですが（それを求めるなら同作者様の、おさわり禁止が比較的そうかな？）、なんだか心が洗われるような、清潔感がある作品です。
何度も読み返したくなる一冊、我が家のバイブル本の仲間入りです！