【感想・ネタバレ】ばっどまん 2のレビュー

玉井雪雄

“神”と慕った政治家、永田俊一に去られ生きる意味を見失った裏秘書、三隅拳。三隅は己に与えられた“団地”の再生に、自らの生きがいを見出す。
この第2巻では認知症、不妊治療、コスパ、自己承認欲求など現代ならではのキーワードが各話それぞれで浮き彫りに。答えの見えにくい諸問題への解決の糸口を三隅は提示していく。
「人は何によって動くのか。見極めよ、それがお前の仕事だ」そんな永田の言葉が身に染みる傑作。大人になりたい人、大人であり続けたい人へ贈る至極の連作短編8本。