あらすじ
川田幸代29歳は社史編纂室勤務。姿が見えない幽霊部長、遅刻常習犯の本間課長、ダイナマイトボディの後輩みっこちゃん、「ヤリチン先輩」矢田がそのメンバー。ゆるゆるの職場でそれなりに働き、幸代は仲間と趣味(同人誌製作・販売)に没頭するはずだった。しかし、彼らは社の秘密に気づいてしまった。仕事が風雲急を告げる一方、友情も恋愛も五里霧中に。決断の時が迫る。
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Posted by ブクログ
社史編纂室での大変な社史作成の過程を描いた話、
と思いきや
星間商事の隠された歴史も社史に掲載するべく、同人誌の皮をかぶった「裏社史」をコミケで頒布するドタバタで愉快な社史編纂室の話
「舟を編む」のイメージで手に取ったからギャップにびっくりしたけど、
作中作の小説も面白いし、同人活動と結婚とのあり方には考えさせられるものがあったし、楽しく読めた
サリメニの女神、なかったことにしたいほど社内でタブーとされているから売春とかそんな感じの悲しい話かと思ったら、女神がサークル主の文学サロンだったのはちょっと温度差あってびっくり
身売りされたのは事実だし消息不明だから悲しい話なのは確かかもしれないけど
サリメニの女神も、月間企画の3人も、みっこちゃんも、全体を通して「愛」がテーマの小説だなと感じた
Posted by ブクログ
日陰の部署?の社史編纂室に集められた社員3人とまったく仕事をしない本間課長にいつもどこに居るのか分からない実在するのかそれも分からない幽霊部長というある意味社内でも島流しの部署。そこの社員の主人公のアラサー独身女・幸代と同僚のミッコちゃんとヤリチン先輩の矢田と言う編纂室のメンバーが社史を作るためにほぼ平社員3人で原稿を集め編纂へとすすんで行く。
幸世はオタクで腐女子で小説を書いて友だち二人とコミュニケなどに出かけて年に2回自分たちが作った小説や冊子を売るのに命を?掛けている。
平社員三人はそれぞれダメ社員というわけではなくそれぞれ会社とある意味トラブルを起こし、そのためにこの部署にとばされたが、その能力は実は・・・
社史を編纂するに当たってバブル期の星間商事が業績を上げていった時期の情報が完全に欠落していて、そこに疑問を持った幸世がOBや資料を探したりインタビューしたりしながらその時代の社史を埋めようとすると、その時代を鍵回るなと脅迫状が編纂室に届く。
そこから幸世、ミッコ、矢田の三人が真相に近づこうと本気になっていく。
なぜその時期の秘密を調べたら邪魔をされるのか!?また上層部からもストップが掛かる。さて、この編纂室のメンバーが全員でどんな社史を作っていくのか!?
それは是非読んで楽しんでもらいましょう。
なお私が読んだのはこちら文庫本ではなく単行本を読みました。
Posted by ブクログ
川田幸代
星間商事株式会社社史編纂室。友人二人とサークル「月間企画」というサラリーマン同士が恋をするストーリーの同人誌を出しまくっている。ペンネーム河内サチ。、
みっこちゃん
幸代の後輩。
本間正
実質的な責任者であと一年で定年の課長。学生時代には文芸部に所属し、仲間と同人誌を作っていた。、
矢田信平
幸代の二年先輩。専務の愛人に手を出したとの噂から、みっこにヤリチン先輩と呼ばれている。
室長
平山。だれも姿を見たことがない。幽霊部長と呼ばれている。ハゲ頭。
小野実咲
幸代の高校時代からの友人で一緒に同人誌を作っている。有名な電気機器メーカーに勤めてある。ペンネーム野原きざみ。
中井英里子
幸代の高校時代からの友人で一緒に同人誌を作っている。漫画担当。二人の子持ちで専業主婦。ペンネームホリエリカ。
溝内洋平
幸代と付き合って五年。宅配便の会社でアルバイトをしている。
篠原
矢田が連れてきた合コンの男メンバー。
岩下
合コンの女性側の幹事。
宇原
岩下が連れてきた合コンの男メンバー。
遠藤
岩下が連れてきた合コンの男メンバー。
上野
岩下が連れてきた合コンの女メンバー。岩下の後輩。
熊井昭介
星間商事の元常務。営業畑ひとすじ。
女将
料亭星花の女将。サリメニの女神。
花世
女将の双子の妹。
柳沢
星間商事の専務。総務出身。元専務・秋山の直属の部下。秋山の娘婿。
小林
星間商事の常務。営業出身。
稲田
星間商事の社長。営業出身。
磯村
星間商事の副社長。
秋山
星間商事の元専務。
青木
表参道のにやけたデザイナー。