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Posted by ブクログ
さすが下園さんといった内容。
相談者の側に立ち、「相談者が話しやすく心が軽くなるためにどう聞くか」に終始している。「こんな風に話を聞いてもらえたらなぁ」「過去に親切に話を聞いてもらっているのにどうにも心を開けなかったのは、段階を踏んでもらえてなかったから当然の反応だったのだなぁ」など実体験に照らし合わせて思うところが盛りだくさん。
支援者が優しさがあるからこそ陥ってしまう罠がある。せっかくの支援が裏目に出てしまうことがある。その支援者の気持ちにも寄り添いつつ、誰も傷つかない相談の乗り方が具体的に書いてある。具体的だから間違えない。
相談者にこんな態度を取られたら傷つくよね、でも相談者がこういう態度になったとにはこんな理由があるんだよ、だからこの手順で進めよう、こうなったら一歩戻ってこうふるまおう。そんな感じ。
――――覚書――――
・誰かに敢えて相談しようと思うときには、すでに相当の自助努力をしたあと
・押し付けない、そもそも論にもっていかない、巻き込まれない
・「守ってやるよ」系メッセージを恐れない。それを最初に与えたからといって相談者のやる気、気力はなくならない。
【1時間法の三段階】
▶第一段階 相談者の味方になる
30分間、徹底的に聴く
自分の意見を言わない
▶第二段階 自信を取り戻させる。
「無理もないよ」「善戦しているよ」
言い訳を感じたら「味方になる(第一段階)」の作業に戻る
▶第三段階 解決のヒントを与える
「相談者が考える」支援をする。解決策を与えるのではない。
雰囲気づくりと相手の頭が働くリズムやテンポづくり(うなずきの魔法)
↓
テーブル広げ。
↓
よりよい発想への刺激を与える。10秒以内の「私だったらアドバイス」+「どう?」
「私だったら」アドバイスは否定されてよい。否定された方がよい。それが刺激。
これを繰り返す。
「自分で選んだ」ということに現代人はこだわる。
相談者は意見や情報は欲しいが規制は受けたくない。自分の案の確認作業を求めている。
「ここは危ない」と感じる部分は必ず指摘する。