【感想・ネタバレ】スター・レッドのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

連載当時衝撃が走る、当時SF少年だったアタクシは毎週少女コミックを買いむさぼるように読んでいた(キモ)
命をつなぐ事が何より重要な火星人
生命を生み出す火星の拠点を巡る宇宙規模からすれば小さくもある「族=火星人」の気持ちはキセキの勝利を得られるのか?(譲れないのだ)
郷愁・母性をテーマに描かれ、女性を美しく感じます
背景に人類の進化とそれをコントロールする「神」にも見まがう異星人(ゼスヌセル人)が無慈悲に管理する・・・その畏怖への気持ちを掻き立てるのは萩尾望都様の恐ろしい手腕

改めて、火星という環境で進化(ベーブマンに言わせると退化)により得た超能力、色素が薄れ光を捕えない目を補うように超能力が二世・三世と進むにつれ強くなる
一族の最強はテトラ(四世)だが、物語の主人公はペンタ(五世)、星・ペンタ・トゥパールはエルグにより故郷火星に誘われる
宇宙の法則を外れる超能力を畏れる異星人は調査員としてエルグを派遣していたのだが、巨大な精神能力を有する星は火星に恋い焦がれるものの子の星こそ異星人にとり全ての元凶として破壊してきたのだった
(火星=赤色螢星=超次元における形の無い生命体=アミの巣くう赤い星)

火星は破壊される
火星人はプロキシマの方へ移ったらしい
(どうやって?)
そしてエルグも超能力者であるのだが、アミを畏れる異星人のもと能力を封印する角(ユニコーン)を壊し、古えのアミの巣くう星で何かを変える役目をもつようだ
一番古い星に精神を取り込まれた星はヨダカの体に無理やり胎児として入り込みこの世に出生(ジュニア・セイ)する・・・ヘクサ(六世)火星人は未来に何を見せてくれるのだろうか

スターレッド、赤い風の吹く、星の生まれた遠いキャラバンはもうない

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2021年01月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

原作があった『百億千億』とは真逆に、『スター・レッド』は主人公と設定だけを考えて結末を決めずに描き始めたそうだ。
脇役で出したエルグが物語をうまくリードしてくれたと振り返っている。

主人公のスター・レッドは、超能力を持った火星人の少女。
名前は星(セイ)で、白髪で赤目…遺伝子突然変異で生まれてきている。
ホワイトタイガーなど地球上の生物でもよく見られるアルビノというやつだ。
実は視力がないのだが、目ではなく透視能力で世の中を見ている。
他にも、読唇術、瞬間移動、念動力など多種多様な超能力を持っている。

萩尾望都さんの描く少女は、世間(男目線の文化)が暗黙のうちに要求する「女性らしさ」を拒否している。
近年ではジェンダーレスとかジェンダーフリーなどの議論が活発になり、法改正を含めて社会常識が変わりつつあるが、45年も前からこのテーマと対峙しているのだ。
生物的に否定できない「妊娠」「出産」の役割分担すらぶち壊して、本作では男性だったヨダカが子供を産む。

『百億千億』は少年マンガ雑誌に掲載されたが、『スター・レッド』は少女コミックで連載された。
絵柄だけ見ると美男美女ばかりなので、当時は(今も?)少年向けの雑誌には不向きだと判断したのだろうが、内容は少女向けというわけでもない。

本作品の驚きの一つは、物語の途中で主人公の星(セイ)が死んでしまうことだ。
だが、萩尾望都さんの頭の中には、そうすることで生まれるストーリー展開が出来上がっていたようだ。
荘厳な宇宙とそこで生きる生命の種の存続について考えさせられるエンディングが素晴らしかった。

萩尾望都さんの作品を3冊読んで、いったん休止にするつもりだったが、『マージナル』も読もうかという気持ちが湧いてきた。

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2023年07月09日

ネタバレ 購入済み

星の子供

星は胎児になり、エルグは星に再生する。幻想的な話ですが、百億の昼と千億の夜の様に、壮大な話です。
ポ-の一族が代表作ですが・・

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2021年01月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久しぶりに萩尾望都作品を手に取りました。
懐かしい感じと、まったく古くならない素晴らしさ。
やっぱりこの人は天才だなと感じました。
最初に読んだ時から三十年以上の時がたちましたが、
ポーの一族、また読んでみようかなぁ。

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2014年10月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

思い憧れ続けた故郷、火星。
にも関わらず、そこで自分の存在を拒否され、未来をも否定されるセイ。
同じように、自分の一部を封じ込め、故郷を失って生き続けるエルグ。
星の終末に関わるほどのスケールの大きさながら、登場人物たちの心の切なさもひしと伝わってくる。

1978~1979年作とのこと。
私は少し遅れて読んだけれど、当時、超能力を人間の退化とするとらえ方をなるほど~、と印象深く感じたのを覚えている。再読。

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2012年09月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2006年以来15年ぶりの再読。

本作は「11人いる!」「百億の昼と千億の夜」に続くSF長編で、今後「マージナル」へと。
確かに世界の壮大さと生殖能力が関連しているという意味で、萩尾ワールド。
また生殖能力云々に留まらず性転換という少女漫画的モチーフが出ることで、さらに萩尾ワールドっぽさが増す。
極めつけは「宇宙レベルの孤独」、これが萩尾テーマだろう。
と当時のSFの潮流も何も知らずに書いてみちゃう。

500ページを超える分厚い一巻本を一気読みしたせいか、個人的には、超能力や舞台やがびゅんびゅんと飛ぶなー、と理解できなくはないが実際に体験するほどには迫ってこなかった印象。
70年代後半当時の暴走族カルチャー(?)を取り入れようとする貪欲さ(?)は面白い(萩尾望都って結構流行りを意識してるんだな、と)けれど、それは決して核心に食い込んでこない、とか、セイの認識能力に関するくだりがもっと面白くなりそうなのにな、とか。
セイとエルグが話の中心なのは間違いないのに、活躍する狂言回しがいまひとつモブっぽいのも、やや入り込めなかった理由か。

いや充分面白かったんだけど敢えて言うなら。

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2021年09月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 初めて読んだのが小学生のころ。
 この前読んだマージナルが思ったより
 切なかったから、スター・レッドも
 そろそろいけるかもと思ったら…
 切なさの意味合いが違った。

 不死身の彼はきっと狂うことを
 選ぶだろうけれど、
 15年経ったら、きっと星が迎えに
 来てくれるよ。
 みんなが話してくれるよ。
 彼のことを。
 そして、死の星から連れ出して、
 2人で暮らせばいいじゃないか!

 勝手な妄想。

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2012年12月22日

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