【感想・ネタバレ】誕生日を知らない女の子 虐待――その後の子どもたちのレビュー

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面白いです

面白いといっては語弊がありますが、児相関連全て(虐待、ネグレクト等々)の書物の中で1番興味深かったです。
特に明日香ちゃんの章が養育親さんのやり切れなさか伝わってきてとても良かったです。
ただいくら愛されずに育ったとはいえ明日香ちゃんだけは生まれ持った気質かと思います。
他の養育子と比べるとですが。
漫画、ノンフィクションの児相書物で1番読み応えがありました。お勧めです。

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2021年01月30日

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ネタバレ

虐待から子供を救った。虐待されたことの無い私にとって、この本を読む前は、良かった。助かったんだ。という気持ちだけであった。
この本を読むことで、虐待から子供を救ったとしても、被虐待児の戦いは、ここからと言ってもいいほど過酷な道を進まなければならない。ということを痛感した。

また、児童養護施設の他にファミリーホームという施設、の存在を初めて知った。

この本は、たくさんの人に読んで欲しいが、これから保育実習として児童養護施設の実習に行く人にも読んで欲しいと思った。

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2021年01月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

虐待の本は何度も読んできたけど、これはファミリーホームが多く出てくるのでまた新しい世界を知ることができた。いつか私もこういう仕事に関わりたいものだ。結婚してなくても里親になれると聞いたこともあるけど。自分の子も育てたことないのに、人の子を育てられるのかとちょっと思う。被虐待児は発達障害的な症状が出るというのは、あの子たちもそのせいなのか、と思っちゃう。問題多発のあの子も、虐待を受けたせいだと思えば許せるのか。とにかく、あの子も死なず、誰も殺さず、生きていればいいと思う。しかし、あの里親さんに渡すのを嫌がった養護施設は許せない。こんな低レベルなところが今も存在してるなんて。10年くらい前とはいえ。涙涙の本だ。ほんと、みんなにもっと読んでもらって、子どもを社会で育てるという意味を知ってほしいと思う。

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2014年12月11日

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 おそらく「虐待」とか「子供の貧困」か何かで検索をして引っかかった本。出版も去年の11月ということで、読んでみた。

 虐待を受けて「根っこ」(287頁)をうまくはることができなかった子供たちは、本文から分かる行動だけを見ていると、まさに「動物」である。常に怒声や痛みの恐怖に怯え、感情をシャットアウトして自分を守るのである(=「解離」かな?)。

 そのような環境で育ってきた子供たちは、体はどうやって洗うのか、お箸はどう持てばいいのか、といった「日常生活」をどのように送ればいいかを全く知らない。そのようなことから一つ一つできるようにさせていくことが里親の仕事(の一つ)になる。

 さらに重大なのは、これが連鎖することである。虐待を受けた子が親になって、自分で子供を育てようとすると、フラッシュバックに悩まされ、やはり自分の子を虐待してしまうという。

 解決策を模索せずにはいられないけれども、特効薬のようなものは思いつかず、少しずつ知っていき、ゆっくり対処する、というありきたりのことしか思いつかない自分が悔しくなる。

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2015年05月13日

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「子どもは愛情さえあればスクスク育つものだと思っていました」という里親さんの言葉にドキリとしました。そうでない場合もあるのだということを私も初めて認識しました。最近のことでは“ゆあちゃん”の事件がそうですが、虐待による子どもの死は悲しいことに無くなりません。虐待が疑われる場合は児童相談所が施設に保護して、それで良かった助かった、と終わらないところが難しいところです。
この本を読む前は、虐待するぐらい子どもを育てるのが苦痛なら預けてしまえばその子にとっても幸せなのに、と思っていましたが、施設に保護されてそれで終わりではないのですよね。
虐待され続けた子にとっては様々な影響が残り、“普通の子”のような生活をおくれるようになるには、里親さんのように我が子と同じかそれ以上の愛情や手間をかけないと心の傷、トラウマが癒されるのは難しいのだと思いました。それにいくら愛情があったとしても上手くいかない場合も多いでしょうね。

この本で紹介されている中で明日香ちゃんのケース「奴隷でもいいから、帰りたい」は本当につらいと思いました。親も精神的に未熟で自分の気持ちをコントロール出来なくて虐待してしまうのでしょうが、どんなつらくあたられても子どもは母親の愛情を求めてしまうのです。
母親の気まぐれな一言に一喜一憂して振り回され、「やっぱりあんたなんていらない」と見捨てられてしまったら、本当につらく悲しいです。親の子どもに対する無償の愛というより寧ろ子どもの親に対する無償の愛を思う、というような本書の文面がとても印象に残りました。

 虐待の問題、どうしたらよいのか、とてもとても考えさせられた本でした。

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2018年07月22日

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また虐待のケース報告かなぁ・・と思いつつ
「2013年開高健ノンフィクション賞受賞」
これに引き付けられて買ってしまった。

今まであまり取り上げられなかった
被虐待児の保護された「その後」
そこに焦点が当てられていて、
問題の深さに改めて考えさせられた。

保護されたらハッピーエンド、
そんな簡単なことではない とは分かっていたけれど
虐待された子どもの心の傷は想像以上だった

優しい里親さんなど関係者も多い日本でこの状態
とすると、インドなど最貧国の捨てられた子どもたちは
どうやったら傷を癒すことができるのだろうか・・
絶望的になる

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2015年02月01日

Posted by ブクログ

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母に(父にもか)感謝しなければならない。

今にして思えば、かなり情緒不安定な幼年期を過ごした(今でもその片鱗は多分に残っているが)。

何とかこの年まで生きて(普通の生活を営んで)こられたのは、両親のおかげなのだと思う

「両親に感謝しなさい」というのは、社会人になってから長じてよく年配の方に言われた言葉だが、そのときは(今でも)、まあ否定はしないがそんなものかなという程度にしか思っていなかった。

しかし、本書に取り上げられている不遇な幼少年期の事例に接すると、本当にその通りだなと思う。

最近、小学校時代の通信簿を読む機会があって、情緒不安定について、家庭環境に問題があるのではないかなどと書かれた教師のコメントに驚いた。

それでもあきらめずにここまで育ててくれた母に感謝。

母はラジオの教育相談をよく聞いていた。

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2014年11月29日

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