【感想・ネタバレ】預貯金しかない人のための投信・株・先物・FX活用入門のレビュー

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預金、債券、投資信託、外貨、デリバティブ、仕組み商品といった事についても記載があり、非常にためになったと感じる。説明方法は、投資方法の仕組み、その投資方法の商品例、著者の考える商品の本質という構成となっていた。
難しい事は一つずつ説明がしてあり、入門書にふさわしい内容であると感じる。著者のアセット・アロケーションは預貯金とリスク資産が半分ずつである。リスク資産としては、株式、投資信託を勧めているものの、株式の銘柄選択に意味はないというスタンスである。続いて使い方によっては良いと感じているのは債券と外貨である。債券については、社債は個人が倒産リスクを知る事が難しいため、基本的には使えないスタンスだが、国債は国がデフォルトしない限りは安全なので、利息が銀行預金と大幅に違えば利用価値は十分ある。外貨については、FXでレバレッジを掛けたり、ヘッジを掛けたりする事で利益を取れるチャンスがある。そして全体の資産の10%以内でリスクを取って味付けをする、デリバティブ商品(先物取引など)も推奨している。デリバティブはリスクが高いため、全額失うこともあるという前提である。仕組み商品については、利益が低い割に損失が高いため勧めていない。
株式に関しては銘柄選択の余地がなく、上がるのも下がるのも五分五分と言っていたり、利益と損失の対称性等は、本来であれば細かい計算をしなければならないところを飛ばした発言に感じるため100%信用は出来ないが、最初は株主優待や自分が知っているからと言った理由で良いというのには賛成。分からないならば、あまり考えずに買っても市場が上昇トレンドなら上がるし、下降トレンドならば下がるのは間違いない。このような考えはパッシブ運用を推奨しているためである。信用取引についても過去の成績が関係ないとか、金融アナリスト等は信用できないというのはその通りだろう。それが出来るなら彼らは今頃皆働かなくても良いだけの金を手に入れているからだ。それなら黙ってETFを買ってもよいだろう。
株式投資だけでなく投資資産をもつという視点に立つために、一度は読んでみても良い本だと思う。初心者にちょうど良い本ではないだろうか。ともかく、リスクがなくリターンが大きい投資はあり得ないので、そのように見えるときは利益が少なくなっていると考え、そのような商品をつかまない様にする事が重要と感じた。

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2015年07月05日

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