あらすじ
広島観音高校サッカー部を独自の指導で日本一に導いた畑喜美夫監督が、自らその指導法を解説!そしてスポーツ育成の現場への提言とは――。
体罰・暴力問題がスポーツ育成現場でなぜ起こるのか。
かつては無名だった進学校の広島観音高校を独自の指導で日本一へと導いた名将・畑喜美夫監督。
畑監督は選手が自ら考え、行動する「ボトムアップの組織論」を打ち出し、スタメンや戦術、交代までも選手たちに決めさせるという指導法で全国に名前を知られる監督です。
指導者が選手にとことん教え込むトップダウンの指導は、体罰や暴力につながる可能性を秘めています。
選手が主体となるプレーヤーズファーストの指導が、いま求められる真の育成・教育ではないでしょうか。
近年、高校生年代だけではなく、中学生や小学生年代にも広がりを見せているボトムアップ理論を生かしたサッカーの育成。
子どもの自立や人間力を育む教育を具体的に解説、そして提言していきます。
【目次】
第1章 子どもを大切にする
第2章 子どもが行動を起こすための環境づくり
第3章 子どもの変化に気づく
第4章 子どものやる気を高める
第5章 子どもの未来を見守る
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
サッカーのコーチングだけにとどまらず、
チームマネジメントにも十分活用できる内容。
ここまでになるためには相当な忍耐力が必要であるだろう。
ボクには無理だな・・・とか言ってられないんだけれど(笑)。
Posted by ブクログ
目的が同じ集団なら効果的だが、ゴールを共有できていないところから始めないといけない場合は、これだけではなんともならない。ある場面では有効な手段、という感じ。何が一番効果的かを考え抜く、というのは何でも共通か。
Posted by ブクログ
参考になったのは、子どもたちを指導するにあたってまず「明確なビジョン」を持っていること。畑氏はサッカーで勝つことだけを目的としているのではない。究極の目的は、サッカーを「通して」子どもたちを「自主自立した人間」に成長させること。この目的に向かって何ができるのか、指導者はどのような態度であるべきなのか、筆者が常に考えている姿勢が本の中から伝わってきた。
ただ、限られた時間の中で子どもたちを指導するためには完全な自主性というものが必ずしも正しいものなのかという点には疑問が残る。もちろん筆者自身も「まずはお手本を見せることもある」と書いている通り、初めの部分では指導者が子どもたちに教えるというプロセスも必要だろう。あまりにも考えることに主眼を置けば効率性という面でどうなのか、ましてやサッカー以外のいわゆる教科の学習でもその指導は完全に適用できるのか、そこには検討の余地が残るだろう。
ただ、子どもたちに考えさせる教育という基本的なスタンスには全面的に同意だ。人生は思い通りにいかない。だからこそ、然るべきときに自分の頭を使って考えることができる人間を育てるべきだと思う。そしてそれこそが今求められている「生きる力」だと思うのだ。
Posted by ブクログ
普通のサッカー少年を強豪校に匹敵する子に育てるためにはサッカー以外の生活態度を改め、生活の細部に気をつけらるように育てる必要性があるようです。蜜にコミュニケーションをとり、自分たちで『考える』ことができるように大人が導いてあげることが必要なことに気付かさして頂いた一冊です。
Posted by ブクログ
尊敬する上司が読んでいた教育本。
私自身、トップダウンの教育を受け育ったため、子供たちに考える余白を残し、自ら気づくまで指示しないというの指導法は衝撃的であった。
会社内でマネジメントする立場になった場合、是非参考にしたいと思う。