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Posted by ブクログ 2012年04月02日
サッカーライター界では割りと有名な佐藤俊氏の新著。
『越境フットボーラー』という題からして、Numberで寄せているように宮本など日本代表の有名選手のことかとおもいきや、アジアで活躍する、名の通っていない選手を取り上げたインタビュー集。
元からマイナーなジャンルを扱うライターではなく、インタビュ...続きを読むーから選手の内面を描き出すことに定評のあるライターが知られざる選手について書くと、意外と面白いことがわかった。
香川や長友など、トップリーグで活躍する日本人が増えてきた今だからこそ、そして日本国内にとどまらず中国や東南アジアに飛び出していくビジネスパーソンが増えてきている今だからこそ、読んでおきたい一冊だった。
Posted by ブクログ 2012年02月01日
タイでもサッカーは人気のスポーツだ。
タイ人はサッカーとは言わずにフットボールと言うのだけれども、タイ語ではLの文字が最後に来るとNと発音するので、「フットボーン」に聞こえる。週末はイングランドのプレミアリーグをはじめとする、ヨーロッパ各国のリーグ戦のかなりの数の試合が放送される。
タイにもプロリ...続きを読むーグがある。イングランドのマネをしているのだろう、プレミアリーグと呼ばれる。一度観戦に行こうと思っているのだけれども、なかなか機会をつくれなくて、まだ観戦はしていない。テレビで観る限りでは、満員とまではいかないけれども、そこそこの観客を集めているようだ。
外国人選手も多く、また、日本人選手も何人かプレーしているようだ。
我々が普段目にする海外のプロリーグは、ヨーロッパの大きなリーグ、イングランド、スペイン、イタリア、ドイツ、あとはせいぜい中村がいた頃のスコットランド程度だと思うが、プロフットボールのリーグ戦は、実に驚くほど多くの国で行われている。
この本は、ヨーロッパ、あるいは南米のメジャーなプロリーグではなく、アジアを中心としたマイナーなプロリーグで活動をしていた、あるいは、している日本人選手に関するノンフィクションだ。
例えば、最初に紹介される伊藤壇は、アジアを中心に全部で10ケ国以上のリーグでのプレー経験を有する。
日本(Jリーグ)を皮切りに、シンガポール、オーストラリア、ベトナム、香港、タイ、マレーシア、ブルネイ、モルディブ、マカオ、インド、ミャンマー、ネパール。
そういった場所で、ときに劣悪な環境の中で、言葉もなかなか通じず、「助っ人」として他の外国人選手との競争に打ち勝ちながらプレーを続けていくのは並大抵のことではない。
例えばモルディブやブルネイにプロサッカーリーグがある等とは考えもしなかった。FIFA加盟国・地域は200くらいになるはずなので、たぶん世界中にはそれに近い数のプロリーグがあるのだろう。
そういった中の、名前もほとんど知らない国でプロサッカー選手として生きていく、というのは、かなりロマンチックな生き方だな、と思った。
Posted by ブクログ 2012年09月23日
サッカーに関心があるわけではないけれど、「越境」というアグレッシブな言葉に惹かれて読んでみました。
内容はJリーグや欧州プロリーグで活躍している選手とは違い。
プロとして日本や欧州では活躍の場所が見つからないけれど、「サッカーが好き」という一心で世界に目を向けてプレーする場所を探していくプロセスです...続きを読む。
シーズンごとにトライアウトを受ける形で、非常にシビアで安定感は全くないですが、海外で異文化体験をしているうちにさばいばるスキルが身についていく様子が描かれています。
Posted by ブクログ 2012年03月07日
登場する4人の「マイナー海外組」の選手たち。
最初に見たときに知っていたのは、ジェフやグランパスに在籍していた酒井友之選手だけでした。
リーグも東南アジアだったり、中米だったりと現状がほとんど分からないリーグばかり。
でも“格下リーグ”と見下して考えるのは大間違いで
...続きを読むそのリーグで活躍すれば、Jリーガー以上の収入を手に入れられることができる。
この本を読んで、日本のサッカー選手はヨーロッパだけではなくて
他の地域にもどんどん出ていくべきだと思いました。
それも若いうちに。
だからシンガポールリーグに参戦しているアルビレックスの試みなんかは本当にすばらしいことです。
サテライトリーグがない今の日本のJリーグでは、若手をこういう舞台で鍛えれば
絶対トップチームやさらに代表にもすごくよい影響だと思います。
そして僕たちが知らない世界、知らないサッカー、それを取り巻く環境を
ぜひこの本の中での4人のフットボーラーのように語ってもらいたいですね。
元ジュビロの本田の近況が知りたくなりました。
2012年のACLが始まった日、いつかアジアの舞台で相対するのを楽しみにしたいと思います。