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Posted by ブクログ
『日本とドイツの二つの戦後思想』の続編?という位置づけにあたるようだ。前作の戦後思想に関するもののように、活発に議論されるテーマでなかったせいか、著者独自の見解というものが極力示されておらず、1870年代~1930年代までのドイツと日本の思想の変遷を順を追って比較し、論じるにとどまったものになっている。
前作の続編に位置づけられるのに、時代は遡っているという極めて異様な本書であるが、読み進めていくうちにこの後編を読むことによって、前作の理解がより深まっていくように感じた。
戦前から戦後と順を追っていくよりも、戦後の結果を踏まえた上でより理解が深まるものであると計算して、このシリーズを書いていたのであれば、読者に自らの主張を伝えるという点において、著者の仲正昌樹氏は非常にすぐれた学者なのではないかと感じさせられた。
また、本書は前作の補助的な役割にとどまらず、単体としても十分一読の価値があると思う。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
国民性か?
歴史の必然か?
近代化の陥った罠を思想史から俯瞰する。
[ 目次 ]
第1章 近代化とナショナリズム(「国民」という思想 「国民」の“人為”と“自然” ほか)
第2章 二つの社会主義(「労働者」の誕生と社会主義 国民国家と社会主義 ほか)
第3章 市民的自由と文化的共同性(二つの戦間期 ワイマール共和国の大衆民主主義 ほか)
第4章 全体主義と西欧近代の超克(脱西欧化と新保守主義革命 脱西欧化とアジア主義 「生存圏」の思想 「近代の超克」論 ロマン主義と「近代の超克」)
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