【感想・ネタバレ】絶望の裁判所のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

通常の職場でもそうだが、業務をしている時に「周囲が見えない状況」に落とし込められることが、その当人にとって精神的・肉体的に最も危ない状態になる。
自分を客観視できず、(その暇もなく)、どんどん深みにはまっていき、抜けられなくなる。

本書についても、取り立てて「裁判官」という職業について興味があったというよりかは、その置かれている状況に興味があった。
裁判官とは全国に跨がった「精神収容所」、であり、自分たち国民が裁かれるのは基本的には「そういう人たち」というところ。

やっぱり「新しい血」というところは、常に、必要であり、「変化」を伴わない組織は「死」を迎える。

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2017年05月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 日本の社会には、それなりに成熟した基本的に民主的な社会であるにもかかわらず、非常に息苦しい側面、雰囲気がある。その理由の一つに、「法などの明確な規範によってしてはならないこと」の内側に、「してもかまわないことにはなっているものの、本当はしないほうがよいこと」の見えないラインが引かれていることがあると思われる。デモも、市民運動も、国家や社会のあり方について考え、論じることも、第一のラインには触れないが、第二のラインには微妙に触れている。反面、その結果、そのラインを超えるのは、イデオロギーによって導かれる集団、いわゆる左翼や左派、あるいはイデオロギー的な色彩の強い正義派だけということになり、普通の国民、市民は、第二のラインを超えること自体に対して、また、そのようなテーマに興味を持ち、考え、論じ、行動すること自体に対して、一種のアレルギーを起こすようになってしまう。不幸な事態である。

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2017年02月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者の自分語りと牽強付会気味の立論に違和感がある。
裁判官の精神構造の病理について著者が論じる点は、現在の著者にも妥当するように思える。

とはいえ、元裁判官が、これだけ自分の見聞を披露して、裁判所を正面切って批判するということには、やはり意味があるのではないか。

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2015年11月04日

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