【感想・ネタバレ】密室の如き籠るもののレビュー

あらすじ

旧家の猪丸(いまり)家に現れた記憶のない謎の女・葦子(よしこ)は、開かずの間だった蔵座敷(くらざしき)で“狐狗狸(こっくり)さん”を始める。だが、そこは当主・岩男(いわお)の前妻たちが死んだ場所だった。刀城言耶(とうじょうげんや)が訪れた日も“狐狗狸さん”が行なわれるが、密室と化した蔵座敷の中で血の惨劇が起こる。表題作他、全4編を収録した“刀城言耶”シリーズ第1短編集。(講談社文庫)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

刀城言耶シリーズ初の短編集。
これまでの長編が隔絶された山村(孤島)を舞台としていたのに対し、本作の1話目は住宅街の真ん中を舞台にしている。
ただ1つ目は短すぎて良さが出ていない感じ。2つ目は短いながら舞台といい、刀城言耶のクレバーな部分といい、味が出ていた。
最後の表題作は、三津田の良さを感じた。乱歩とカーの引用は冗長に感じて読んでいる途中はイライラしたが、その直後には引き込まれた。首無しに通づる推理の大どんでん返しがあり、面白かった。
全体を読んでみた感想としては、短編ではこのどんでん返しを描ききれないので刀城言耶シリーズは中編以上の方が面白いと感じた。

これまでの刀城言耶シリーズの作品はどれも長いので、初めて触れる人にはこの作品を薦めて、シリーズとの相性を見る試金石にしても良いかもしれないと思った。

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2024年03月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「刀城言耶」シリーズの短編集。
内容は、短編3偏と、短めの長編と言っても良いであろう中編?が1編。
どれも面白い。ハズレ無し。
特に、全体の約半分を占めている「密室の如き籠るもの」が良い。その中の結構な部分を割いて語られる探偵小説における密室の分類は、かなり読みごたえあり。しかもそれだけ力を入れたにも関わらず、真相はその分類とは別の物にしてあっさり捨て石にしてしまうあたりがなんとも凄い。

0
2015年02月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編三つと中編一つの構成でサクサク読める。
前半三つはかなりライトな読み心地で、最後の表題作はこれぞ、というおどろおどろしさや不気味さがあった。
ところで結局赤箱ってなんなん?そこの謎をもう少し深掘りして欲しかったな〜。

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2025年12月04日

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