【感想・ネタバレ】東京サマーオブザデッド: 3のレビュー

あらすじ

屍者に襲われ、避難所を転々とする、〈染谷優〉と〈水森郁世〉。新宿方面へ向かう彼らを待ち受ける運命は!?

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Posted by ブクログ

 群像劇スタイルで、ゾンビ災害から逃れる旅を描く3巻。
 今巻も視点となる主人公の視点を変えながら、過去と現在を語りテーマを紡いでゆく。

 ゾンビを自然災害としたら、災害で壊滅した都市で安全を求めて彷徨う作品とも読み替えられるか。
 阪神大震災の後、都市機能が麻痺するレベルの災害をテーマにする作品がいくつか見られるが、そんな文法でも読めるのかなと言う印象。

 サバイバル下にあって、何の取り柄もない凡夫を一応の軸に、それを足手まとい役に置かずに牽引するスタイルもある意味新しい。
 一芸に秀でたメンバーが道を切り開く中、凡人のリーダーシップが日常に寄せる効果があるのかな。
 
 極限状況の中、人と人との協力はプラスにもマイナスにもなる。
 語り尽くされたありふれすぎるほどありあれたテーマであるが、ゾンビものでは外せないテーマ。
 ど定番テーマを、群像劇で表現するために定番のまま放り込んだ実験作。

 スタイル以外はど定番のまま、次巻完結らしい。
 こんな状態のまま、どこへ着地するのか期待しつつ・・・。

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2021年06月02日

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