【感想・ネタバレ】[超実践]ネクストチャイナ・マーケティングのレビュー

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Posted by ブクログ

2013年に発行された本なので、反日運動が盛んで
少しおさまりかけた時の本である。ある意味では勇気がある。
中国にいる日本人から見ると、
日本のメディアの中国に関する報道は、酷いものがある。
かなり、ねじ曲がり、針小棒大に報道したがるようだ。
それで、日本から見た中国は大変おかしな報道となる。
この本は 2013年の時点で、日本からの中国に対する見方が
おかしいのではないかということを、
マーケティングの立ち場から言及していることに、好感がもてる。

中国人を固定的な概念で見下すのでなく、ナマの中国人の実態を
アンケートで、明らかにしようとするが、
どうも、アンケートの設問が 想定された結論が出るような感じでもある。
アンケートが 巻末にあり、読みにくいのは残念。
論じているところに、アンケート結果の表をつけた方が、わかりやすい。

中国人の今の状況を『モーレツ+ビューティフル』という評価は、
なぜかいただけないなぁ。もっと、言葉を慎重に選んだ方がいい。
どうも、おじさん的で、日本のバブル時期を想起させるが、ちょっと違うよ。
外面も立派にして、おしゃれにして、内面の充実を図るという感じなのだが。
『洗練商品』を求めているという表現は、いいと思う。

漢字に対する語質=クオリアが、同じ漢字でも違うと言うことに
かなり、注目していることは とても重要だと思う。
ネーミングについては、たしかに 中国人の意見をきちんと聞く必要があると思う。

日本の製品が、どのようにいいのか?
ということを、解明しているコトは、重要な示唆があった。
クチコミの評価がステルスで、低くなっている。
そして、広告が、逆に 評価が高まっているというのは、正しいと思う。
まぁ。博報堂なので、その分 手前味噌なことがあるにしてもだ。
今の状況、とりわけ、広告法が 施行されて、 
日本での広告の規制よりも、かなり厳しい。

親近感 そして 信頼をかちうることを説明することで
『尊敬』という言葉を重視したのは、納得した。
結構 中国人って、社会貢献をしているかどうか、
は 会社に対する評価に つながっている。
震災に対する募金の額の高い低いが 問題にされる。
ここらあたりは、格差社会だから 必要な 視点かもしれない。

総じて、中国人の実像に 少しは迫っているような気もした。
ただ、たくさんの情報の洪水の中で、中国人の意識の変化は、
かなりスピード感があり、わずか 3年の間に 大きく変化もしている。
そのことが、日本の中にいては、わからないことかもしれない。

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2016年09月08日

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