【感想・ネタバレ】ゆきしろ、ばらべに―少年傑作集―のレビュー

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Posted by ブクログ

耽美で少しレトロ。とても繊細。そんな短編集。

グリム童話を原作とした表題作「ゆきしろ、ばらべに」は森の奥で『お父さん』と住まう少年たち、ゆきしろとばらべにのお話。二人が冬のある日、道に迷った熊さんを家に入れてあげるのですが、この熊さんがなんとなくエロい。

「ニオラの黒い騎士」寄宿学校に存在するらしい『騎士会』についての考察。

「ルケッタ」修道院の裏手にある菜畑で葉を摘む少年と、彼が出会った白い十字架を探す少年の話。

「すみれとピッケルハウベ」病に倒れ、部屋で伏せる祖父の枕元に、すみれの実と薬包紙で作った『すみれ爆弾』を置く少年。無邪気なのか違うのか。ピッケルハウベが意味深で、ゾッとした。

「白い金平糖の島」金平糖を作る島に住む少年の話。青い空に金平糖がきらきらする。読むと迷宮に入り込むような感覚になる不思議な話。そして何度も読み返したくなる話。

「少年ロンド」デビュー以前の初期作品。

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2014年04月24日

Posted by ブクログ

読み終えるのがもったいない~となる本でした。(鳩山さんの作品はいつもだけど)どの作品も美しいです。そしてなんか切なくなるな。
表題の「ゆきしろ、ばらべに」。少女を少年に置換するだけでもこんなに印象が変わってドキドキするのに、+αの仕掛けがたまらなく良い!
他の童話でも描いて欲しいです。

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2012年10月24日

Posted by ブクログ

森の奥深く、沢山の本と動物たちに囲まれながら、穏やかな日々を送るふたりの兄弟、「ゆきしろ」と「ばらべに」。寄り添い暮らすふたりのもとに、ある厳しい冬の晩、寒さに打ちひしがれた大きな大きな“熊”がやって来ます。心優しいゆきしろとばらべには、“熊”を家に迎え入れ、冬のあいだ中むつまじく暮らすのですが、そんな蜜月は長くは続かず――。
グリム童話“Snow White & Rose
Red”を原作とした表題作のほか、少年たちの一瞬のきらめきを繊細な視線でとらえた至高の5篇。他の追随を許さない闊達な想像力と、精緻な筆先が誘うのは、まさに夢幻の世界。私たちの魂を、高く、遠く連れ去ります。
中村明日美子氏もため息をついた、まさに宝石箱のような少年傑作集です。(「ゆきしろ、ばらべに」モチーフの美麗ポストカードつき!)

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2012年07月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ゆきしろ、ばらべに……グリム童話モチーフ。熊が王子様と分かったときの顔の赤らめかたが可愛い。
ニオラの黒い騎士……日本の足穂的世界。誰かが助けてくれるけど、騎士団?いいえ、朝顔です。
ルケッタ……修道院。
すみれとピッケルハウベ……日本の湯本香樹実的世界。
白い金平糖の島……地中海?ウイキョウ。こんぺいとう36の角。島を離れたことのない少年。
あとがき
Bibliographic作品年表
少年ロンド
初出一覧

これまでに読んだどの作品集と比べても、一段と好みの世界。

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2019年02月03日

Posted by ブクログ

リリカルなお耽美漫画短編集 「白い金平糖の島」がすきです 金平糖ってそうやって作られてるんだ…! 廻転する釜と金平糖を、星景写真の夜空と星に例えるカットが素敵でした どの作品も独特の余韻が残されて心地いい

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2016年05月02日

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