あらすじ
突然死んだクラスメイトの遺品には、僕の名前が刻まれていた。それをきっかけに僕は、すべての記憶がひどく曖昧なことに気づき、やがて殺人が――森博嗣の真髄に溢れた傑作ミステリィ。
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Posted by ブクログ
森博嗣さん独特の言い回しが、かなり好きだ。例えば、
『神経が鈍感にデザインされている』
柔らかく、しかし淡々としているように感じる。
本書にも、随所に散りばめられている。
さて内容は、
クラスメイトの死と、一枚の鉄のプレートから話が始まる。
礼拝堂の清い白いイメージから、土の暗い黒いイメージへの変移が面白い。
登場人物たちの話し言葉も違和感がなく、読みやすい。
かなり好きな部類だ。
佳境の短文が、主人公の思考や行動と連動していて緊張感があり、次へ、次へと掻き立てられるものがあった。
森博嗣さんの文章が読みづらいと感じた方は、こちらを読んでみると良いと思う。
高校生が主人公なので、共感する部分も多いだろう。
Posted by ブクログ
推理小説というより、サスペンス小説かなと感じる。
作品名が変わっているが、作中で燃える物は出てこない。
”もえない”とは、本作の主題を云っているのだろう。
Posted by ブクログ
本を読まなくなったので、リハビリしたいなと思って本棚を見たら買ったまま積んでいた本書を発見。タイトルに惹かれなかったから日常に忙殺される日々の中で読むのを忘れていたのかも…
主人公が亡くなった同級生の父親から金属製の栞らしきものを受け取るところから物語が展開します。それは火葬した後に残ったもので、棺に入れた本に栞として入っていたものではないかという説明だったのですが、なぜか主人公の名前が彫られていたところがミステリ。
章立てではないからかついつい読み進めてしまいますが、犯人が最後まで分からずドキドキしました。未消化が少なく最後まで楽しめました。
Posted by ブクログ
最初は『萌えない』だと思ったのですが、英語のタイトルを見て『あれ?』となり、読んでみて納得。ちょっと今までの森作品にはなかった不気味な感じが新鮮でした。全体的に読みやすく、すぐ読み終わってしまいました。