あらすじ
〈あの頃〉のインターネットは、もう存在しない――。あなたが見ているインターネットの世界は、どういう仕組みで作られているのか知っていますか? 気付かないうちに変わってしまったデジタル社会のリアルを読み解く。「Forbes JAPAN UNDER 30」を受賞した著者による「群像」の人気連載エッセイを書籍化! ニュース解説メディア『The HEADLINE』編集長・石田健氏との特別対談〈「正しい情報」を得るにはどうしたら良いのか?〉を巻末収録。
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Posted by ブクログ
インターネットから受ける影響や社会的な価値観の変化、カス化するSNS、AIスロップ、AIが起こす「脳の腐食」、AIサイコーシス、SNSが息苦しい…。
気になりすぎる内容ばかりで読まずにいられなかった。
特に読みたかったのがオフラインについての章。
最近のSNSを見ていて感じるアナログへの回帰。
紙の本を読んだり、編み物をしたり、フィルムカメラやチェキを使って写真をプリントしたり、有線イヤホンや昔の音楽プレーヤーが流行っていたり、それらの行為は一体なぜなのだろうと気になっていた。
この動きは、単なるアナログ回帰ではなく、「自分の時間と記憶をどこに預けるか」という本質的な問いが込められている。
現代はインターネット空間に常に繋がっている。
ログインすることよりもログオフすることの方が、強い意志を必要になる。
どこまでをオンラインに委ね、どこからオンラインから切り離すのかという線引きを、自分の手に取り戻そうとする「抵抗」の試み、という表現がすごく腑に落ちた。
「アナログな時間を求める欲望は現実逃避ではなく、むしろ現実と向き合い続けるための緩衝地帯を確保しようとする試みとして捉え直す」
という著者の考えに、SNSで流れてくる彼らの空気感が、解像度を上げて、言語化されたような気持ちになった。
ネットが人間に与える影響について、細かい取材や観察にもとづいた記録であり、特定の結論はない。
誰もが同じインターネットを見ているわけではない時代で、インターネットと社会と人間を理解するためのスタート地点としての気付きを与えてくれる本だった。
Posted by ブクログ
序盤のZ世代1.0と2.0、生成AIの倫理的問題については、比較的身近な事柄のため頷ける部分も多かった。
一方、後半になるにつれ、アメリカ社会の政治的分断を取り上げられており、トランプやネット上の過激な発言が忖度なしに述べられていて、正直ここまで酷いものかと気分が落ち込んだ。
翻って日本のインターネットを考えてみると、文化的な差異はあれど、これからの行く末を現在のアメリカの様相が暗示しているようだった。
フィルターバブル、アテンションエコノミー、悪意ある発言へのエンゲージメントetc…
SNSにしろAIにしろ、自分たちの日常にいつの間にか溶け込んでいる技術に対して、今一度立ち止まって、性質やサービス提供者の意図を冷静に把握していかなければならないと感じた。
Posted by ブクログ
オフラインでいることは贅沢品
これ、気付かなかった。
確かに、Z世代1.0(1997年~) と2.0(~2012年)では世の中が違う。
1.0と2.0の境はわからないけど、ネット環境が全く変わってしまった。
その最大の違いが冒頭に書いた、オフライン ログオフしている状態の有無、
というのだ。今やネットに常時接続が当たり前。
意識的にネットから離れないと、離れられないのだ。
それまではネットがないのが普通で、ネットに参加する、という行為が必要だった。
私もその昔は電話線を伸ばして、カップラーでピーガー言わせて、ネットに加わり、
NiftyserveやPCVANをやったものだ。Windows95まで。あ、Z世代以前か。
とにもかくにもZ世代2.0はいつでもネットの中にいる。
その中でSNSにさらされることになる。
今まで聞こえなかった声が聞こえることになる。聴きたくない声もたくさん。
SNS隆盛以前は、影響力のある言説を持つ人というのは、ごく一部の人だったはず。
記者だったり著者だったり有名人だったり、、、
それがSNSの台頭で、市井の人、名もなき人が、インパクトさえあれば、
毒でもなんでも世の中に発することができるようになってしまった。
言い方は失礼だが、空っぽの頭であっても、目立ちさえすれば。
そしてその目立つためには、モラルも理性も知性も何もない人のほうが有利になった
そういう人の言説が他人をくさす、誹謗する、攻撃することになる。
酷い世の中だが、どうしようもない。
しかし人類は発明をその都度克服してきた、はず。
原発、AI、SNS、、、英知を結集して、克服せねば!
〈はじめに〉
〈1/インターネットで生活はどう変わったのか?〉
・リアルでは画面をオフにできない
・カス化するSNS
・「Z世代1.0」と「Z世代2.0」
・オフラインでいることは贅沢品?
・インフルエンサーにならないと損をする?
〈2/AIは仕事と教育をどう変えるのか?〉
・「ジブリ風AI」の何がいけないのか?
・AIが起こす「脳の腐食」
・「プログラミングを学べ」の末路
〈3/SNSで価値観はどう歪むのか?〉
・TikTokが利用禁止になったら
・右派インフルエンサーはなぜ影響力を持つのか?
・なぜSNSへの不信感が高まるのか?
〈4/SNSは政治にどう影響を与えたのか?〉
・セレブの政治的発言に意味はあるのか?
・音楽と政治は繋がっている
〈5/SNSが息苦しいのはなぜか?〉
・「SNS映え」は日常をどう変えたのか?
・二元論化するSNSで議論は不可能?
〈特別対談/竹田ダニエル×石田健〉
「正しい情報」を得るにはどうしたら良いのか?
〈おわりに〉
Posted by ブクログ
特に印象に残ったのは、インターネットやSNS、AIなどによって簡単に多くの情報を得られるようになったからこそ、情報をそのまま信じるのではなく、「本当に正しいのか」「誰が発信しているのか」を考える必要があるという点です。
また、デジタル技術に振り回されるのではなく、自分の目的に合わせて上手に活用することが重要だと思いました。これからさらにAIやデジタル技術が身近になる中で、単に使い方を覚えるだけではなく、自分で考え、判断しながら使う力を身につけたいです。
Posted by ブクログ
竹田さんの『世界と私のAtoZ』が面白かったのと、私もここ1,2年のSNSが変な方向に行っているのが気になっていたので読んでみた。
竹田さんがアメリカ在住ということもあり、主にアメリカの中でSNSがどうなっているかに言及した解説が多かった印象。
特にXとTikTokは政治的な利用のされ方が多いという指摘が気になった。
最近は高市首相もトランプ大統領もXでばかり自身の意見などを発信している印象だが、もはやSNSというプラットフォーム自体が過激な争いや怒りを刺激して閲覧数を稼ぎ、広告収入を増やす、という構造になってしまった。
その結果、過激な発信をして支持を得たい上記のような人たちがSNSに積極介入する流れは自然なのかぁ〜と竹田さんの解説で納得した。
読み終わったあとふと思ったこと。。
やっぱり私は、水色バックに白いハト時代だったTwitterが、好きだったなぁ〜〜〜笑