【感想・ネタバレ】怪物商人 大倉喜八郎伝のレビュー

あらすじ

排日運動が高まる中にあっても、蒋介石、張作霖、段祺瑞ら中国の要人から、その死を悼まれた日本人がいた!「俺には、進むべき道が、間違いなく見えている。俺は、時代に食らいつき、食い破り、日本一の商人になる。きっとなってやる」明治・大正の実業家として名を轟かせた大倉喜八郎。大成建設、帝国ホテル、東京経済大学、中国の本渓鋼鉄公司など、彼が設立・経営に関与した企業は数知れない。しかし、一代で財閥を築き上げた「世にも稀なる商傑」と讃えられる一方で、「死の商人」と揶揄され、彼は決して正当な評価を受けていない――。薩長閥が幅を利かせる時代。コネもカネもない大倉喜八郎は、世に出るために、リスクを恐れず、どんな仕事も喜んで引き受けていく。そして、革命をめざす孫文を陰ながら支援し、中国に多額の投資を行って、その発展のために援助を惜しまなかった。今だからこそ知ってほしい大倉喜八郎の生涯に光を当てた、著者渾身の長編小説。

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Posted by ブクログ

現 大成建設の創業者大倉喜八郎氏の創業記です。岩崎弥太郎や渋沢栄一、安田善次郎なども登場して明治維新から昭和へ新しい時代の幕開けを演じた一人です。この時代すごい実業家がたくさんいました。

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2015年08月19日

Posted by ブクログ

明治の豪商、「大倉喜八郎」の一代記です。

これまでに、
決して、高い評価を得ることはなく…、
むしろ、明治の成金の代名詞ともされる、
大倉財閥の創始者、大倉喜八郎ですが…、

とは言え…、
エリート集団の三井、三菱、住友などとは異なり、
地方の農家の出身で、奉公人として江戸に上京し、
裸一貫で、幕末~明治~大正をのし上がった姿は、
安田善次郎にも通ずる(実際に盟友でもあった)、
本来ならば、市民から賞賛されるべき御仁であり、

商売人とは、どぅあるべきか…?
実業家とは、どぅあるべきか…?
才覚と泥臭ぃ仕事にも率先して取り組むその姿勢は、
現代にこそ、その真価を評価されるべきなのでは…。

それが、当時は、市民から一斉に蔑まされ、
歴史に埋もれ、忘れ去られて今に至るのは、
近年だと、IT起業家が揶揄されたよぅに、
日本人の悪ぃ一面と言えるのかもしれません。

今こそ、日本のビジネスマンが知っておくべき、
希代の傑物、本物のビジネスマンと言えるでそぅ…。

読み始めると、読み止らなぃ、そんな一冊でした…。

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2014年03月29日

Posted by ブクログ

大倉喜八郎の著書は二冊目だが、本書は著者:江上剛氏の文章力で、人となりがより伝わった。
豪放磊落、誤解を恐れない一本気。 成り上がりでもあるし、国士でもあり、打算的とも思える節もあり… 確かに、型破りで評価が定まらない人物ではあったのだろう。
同郷の偉人で有る事を差し引いても、やはりそう思える

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2013年11月11日

Posted by ブクログ

大成建設を作った
大倉さんの 伝記小説でした。

この方は 激動の時代に活躍した人で NHKの大河などを 見てる人には時代の流れが わかりやすいかと思います。

大久保さんや岩倉さんとか伊藤さんとか
教科書で見たような人たちと係わっていった人です。

当時は 薩長関係の者が どんどん出世して
この新潟出の 大倉さんは 命がけでやっても
出世しなかった。
そんな 時代に 頑張って 海外とのつながりをつなげて事業を拡大していった人です。

この時代の人達は 国の為にと
頑張っても 誤解されてしまって 
暗殺されたりしているので この大倉さんも
いつ暗殺されるかも しれないという 状況だったみたいです。

このあたりの時代は
国や世界が大きく動いたので
このように 活躍した人も沢山いたんでしょうね。

切り口を変えて見ていくと面白いでしょうね。

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2022年07月07日

Posted by ブクログ

とんでもない豪胆な商人がいた。
三井、三菱など現在にも残る大財閥は、創業者個人の名前ではなく、組織、会社として手堅い商売を行うことによって、着実に巨大な会社を作り上げた。
鹿鳴館、帝国ホテル、帝国劇場を作った大倉喜八郎は、ひとりの商人として、時代を駆け抜けた。
明治新政府への投資、中国の孫文への支援など大倉が行ってきた業績に比して不、当に低く評価されていると思われる大倉喜八郎の入門書である。

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2013年11月25日

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