あらすじ
サッダーム・フセインを放逐し、イラクに救済者として降り立ったアメリカは、民主主義という福音がこれほど無力とは思っていなかったろう。なぜ戦後復興は泥沼に陥ったのか。宗派や民族の対立、いびつな国土という混乱の種は、イラク誕生時すでに蒔かれていた。一九二一年、暴発した排外運動を封じ込めようと、苦肉の民政移管でこの人工国家を生み出したガートルード・ベルの苦悩を軸に、イラクが背負う困難を照らし出す。
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Posted by ブクログ
第一次世界大戦前後のドイツ、イギリスの争いと、
その後のイギリスによる統治に至るまでを
主要人物を軸にドラマチックに描く。
やや演出に過ぎ、どっしりとした大局観に欠く
印象を受けたが、魅力的な人物らの所業によって
建国されたイラクの矛盾は興味深い。
個々の事象や人物について、
もっと腰を据えて知りたいと感じさせる秀逸な導入書。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
サッダーム・フセインを放逐し、イラクに救済者として降り立ったアメリカは、民主主義という福音がこれほど無力とは思っていなかったろう。
なぜ戦後復興は泥沼に陥ったのか。
宗派や民族の対立、いびつな国土という混乱の種は、イラク誕生時すでに蒔かれていた。
一九二一年、暴発した排外運動を封じ込めようと、苦肉の民政移管でこの人工国家を生み出したガートルード・ベルの苦悩を軸に、イラクが背負う困難を照らし出す。
[ 目次 ]
第1章 東方へ!―アラビアのローレンスと「砂漠の女王」
第2章 反英蜂起―ヴァッスムスの暗号帳
第3章 それぞれの聖戦―炎上する中東の回廊
第4章 「千夜一夜の都」陥落―アラブの反乱とミス・ベル少佐
第5章 アワズの遺産―イギリスが埋め込んだ分断のDNA
第6章 イラクという空中庭園―クルド国家の挫折
第7章 「豚の国」―フィルビーの反乱
[ POP ]
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