あらすじ
第170回直木賞候補作!
絵画が秘める謎に導かれ、
幾重もの時代と交差する人生を辿る
壮大なクロニクルミステリー。
報道局からイベント事業部に異動したテレビ局員・守谷京斗(もりや・きょうと)は同僚に一枚の絵画の展覧会企画を相談される。画家の正体を探り秋田の未解決事件に行き着くが、それはある一族の秘密に繋がっていた。
法の権威、報道の使命、凄惨な戦争、家族のかたち――百年の歳月を巡り明かされる真実とは。
著者の新章を告げる傑作。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
筆者の作品は「オルタネート」以来2冊目
登場人物も背景もしっかり書き込まれているのに
重た過ぎずサラッと読ませる展開や構成力が素晴らしい
正直想像以上に面白かった
Posted by ブクログ
ある事件から失意のどん底にある守谷は異動先の同僚と共に謎の絵画について調べ始める。徐々に明かされていく展開と、猪俣一族に関わる人々の想いや強い執念に心掴まれた。なぜ猪俣一族はあのような道を辿ることになったのかが明かされる終盤、登場人物たちの気持ちに寄り添いすぎて抜け出せなくなっていた。
解説に辻村深月さんを起用し、辻村さんの仰る覚悟というものにフォーカスすると加藤シゲアキさんの執念や、多大なる苦労の末に出来上がった作品であろうことが分かる。
守谷たちの駆け抜けた日々が一つの大きな結末を迎えた時、同時に読者である自分もその場にいるような錯覚を覚えた。
戦後80年を超え、年々語り継ぐ人が少なくなる中で、このような作品を通して史実を知り、当時の人々の考え方を知ることは、現代を生きる私たちにとって意味深いものだと感じる。
夏のうだるような暑い日に時間をしっかり取って読みたい傑作長編。