【感想・ネタバレ】ブッダ最後の旅-大パリニッバーナ経のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

お釈迦様は、なくなる前に何を思われたのか。後悔されたりはしなかったのか。そんなことが知りたくて、この本を読みました。お釈迦様もお弟子さんも、「良く気をつけて、念じていて」来るべき時を慫慂と受けとめておられるようでした。すごいなぁ。

…師を喪う…お釈迦様は、ご自身がなくなった後は、年長の修行者を師として仰ぐように言い残されました。私もある芸事で最近師を喪いました。が、根先輩が自ら「師」として立ちました…。人間の集団はお釈迦様の時代も現代も、同じような形で引き継がれていくのだ、と感慨を覚えました。

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2022年01月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「悟った人」に対する超能力者とか完璧な人というイメージが打ち壊されます。

まず、ブッダが非常に「気配りの人」だった事が分かります。
食あたりを起こした食べ物を提供したチュンダが死後周りから責められないようにしたり、号泣するアーナンダに言葉をかけたりと、やさしい気遣いを見せています。

次は、組織を運営する長としてのブッダです。
教団の問題児チャンナには清浄な罰を加えなさい、と指示したり、自分の死後の色々と細かい事を指示したりしています。

そして、感情も残っています。死んだ人の名前を次々と挙げ、死後どうなったのかといちいち聞いてくるアーナンダーに対して、いかにもウザイなあ、みたいな反応をしています。

【引用です】
さて、アーナンダーよ。人間たるものが死ぬというのは、不思議な事ではない。しかしもしもそれぞれの人が死んだときに、修行完成者に近づいて、この意義を尋ねるとしたら、これは修行完成者にとって煩わしいことである。

さらに、これは驚きました。
「うるさい事を言う人がいなくなって清々した」みたいな事を言う人が死の直後に教団の中に居て、それがブッダの神格化の波が著しい仏典に残されている事が、非常に衝撃でした。細かい事に口うるさい人だったのかもしれません。

【引用です】
さて年老いて出家したスパッダはそれらの修行僧にこのように言った。
「やめなさい、友よ。悲しむな。嘆くな。われらはかの偉大な修行者からうまく解放された。(このことはしてもよい。このことはしてはならない)といって、われわれは悩まされていたが、今これからは、われわれは何でもやりたいことをしよう。またやりたくないことをしないようにしよう」と。

悟りを開いた人として、超能者で奇跡を起こして欲しいという信者の願いに反して、「疲れた、横になりたい」を何度も口にして、最後は食あたりで死んだブッダ。

これを読むと、より偉大な存在に思え、是非本人から直接教えを受けたかったと思うはずです。

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2020年03月10日

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