【感想・ネタバレ】武器としての<言葉政治>のレビュー

あらすじ

<小泉>圧勝の謎!歴代首相の政治術、「言葉」から完全査定!

利益分配が不可能な現代、民主主義を動かす要因は「議員の数」から「国民の支持率」へ劇的に変わった。その変化を前に、首相たちはいかにして「言葉」で国民の意識を変え、支持を動員してきたのか。言葉によって新たな政治的現実を創出し、不人気政策にすら国民的支持を動員する新・政治モデル〈小泉型政治手法〉。戦後歴代首相の「言葉の力」との比較から、この新しい政治手法の可能性と限界をダイナミックに考察する。

【目次】
序 〈言葉政治〉とは何か
第一部 〈言葉政治〉能力から見た歴代首相の評価
第一章 〈言葉政治〉の諸類型
1 言葉とはどういう武器なのか
2 政治を振りまわす言葉
第二章 〈言葉政治〉の時代区分
1 民主主義のレトリックの時代
2 国家建設のレトリックの時代
3 課題解決のレトリックの時代
第三章 稚拙・未熟な〈言葉政治〉
1 〈言葉政治〉から見た首相のタイプ
2 稚拙な〈言葉政治〉 竹下登、森喜朗、村山富市
3 理屈者の〈言葉政治〉 橋本龍太郎、宮澤喜一
4 未熟な〈言葉政治〉 細川護熙、海部俊樹、小渕恵三
第四章 〈言葉政治〉の衝撃
1 〈言葉政治〉の本格化 中曽根康弘
2 〈言葉政治〉の真骨頂 小泉純一郎
第二部 不利益分配時代を動かす〈小泉型政治手法〉
第五章 〈小泉型政治手法〉の有効性
1 議会の支持より国民の支持
2 利益分配政治から不利益分配政治へ
3 首相使い捨てvs. プチカリスマ
4 シニカルなニュースショーへの対応
第六章 〈小泉型政治手法〉の陥穽
1 ポピュリズム批判の是非
2 政治のパーソナル化の過剰
3 期待はずれの恐怖
あとがき 還暦を迎えた戦後政治
参考文献
索引

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Posted by ブクログ

政治家と言葉の関係が議論になって久しい。そして、奇しくも時の首相が所信表明演説を行う期間にこの本を読んだことは、今後、政治家の言葉にさらに注意を向けようと思うきっかけとなった。

戦後の歴代首相の言葉を、国会答弁や演説などで丹念に追う前半はやや出し惜しみ感を感じた。明瞭に〈言葉政治〉の輪郭を示してもらえるのが、成功例の分析を行っている中盤あたりからとなる。そこまで待ち望んで読んでいくと、同時に著者の主張も明確に把握できるようになる。

最終部の記述を読んだ上で、平成政治を思い返すとき、まるで平成末期〜令和初頭の顛末が予言されていたかのような錯覚を覚えるのは私だけではないはずだ。

最後に、上述の記述の趣旨とは異なるが、心に残ったフレーズを。
「シニカルであることは、クリティカルであることとは違う。」186ページ

政治との向き合い方、そして、政治家の言葉との付き合い方を考えさせられる一冊となった。

0
2021年10月09日

Posted by ブクログ

政治家の言葉は重く、「綸言汗の如し」と例えられるという。
歴代首相の演説などを資料に、言葉の修辞を駆使して国民の信任を得るところまでたどり着いた小泉政治までの軌跡をみる。
いまや「不利益分配」となってしまった政治が、「言葉」の力により国民の理解を得られるのか。今後も興味深いところです。

0
2020年05月18日

Posted by ブクログ

[ 内容 ]
利益分配が不可能な現代、民主主義を動かす要因は「議員の数」から「国民の支持率」へ劇的に変わった。
その変化を前に、首相たちはいかにして「言葉」で国民の意識を変え、支持を動員してきたのか。
「言葉の政治力」の重要性を初めて具体的に明かし、新しい政治手法の可能性と本質を摘出する。

[ 目次 ]
第1部 「言葉政治」能力から見た歴代首相の評価(「言葉政治」の諸類型;「言葉政治」の時代区分;稚拙・未熟な「言葉政治」;「言葉政治」の衝撃)
第2部 不利益分配時代を動かす「小泉型政治手法」(「小泉型政治手法」の有効性;「小泉型政治手法」の陥穽)

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2010年07月14日

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