【感想・ネタバレ】総力戦研究所の真実 ――歴史の法廷に立つNHKのレビュー

あらすじ

史実歪曲ドラマは
こうしてつくられた
初代総力戦研究所長・飯村穣を
卑劣な人間として描いたNHKと映画監督・石井裕也。
その製作姿勢を告発し
「戦争シミュレーション」の真の姿に迫る。

NHKの番組で「祖父の名誉が傷つけられた」として、元外交官の飯村豊が、NHKや映画監督、制作会社などを相手取り損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。2025年8月16・17日に「NHKスペシャル 戦後80年番組」として「シミュレーション~昭和16年夏の敗戦」が放送され、総力戦研究所の所長が、飯村豊の祖父で実際の所長であった飯村穣陸軍中将とは全く異なる、卑劣な人間として描かれていたからだ。なぜこのようなことが起きたのか。それは、現実の総力戦研究所で行われてきたことを学ばず、目先の利益のためにはフィクションの衣を被れば史実を歪曲し、実在の人物を品性下劣に描いても良いと考えたからだ。総力戦研究所の「机上演習」がいかなるものだったのか。最新の研究も交えつつ、その実態に迫る。

<目次>
まえがき

Ⅰ 事件はなぜ起きたか
第1章 止められなかった史実歪曲ドラマ
1 発端
2 NHKとの事前協議
3 放送を見て、さらに憤慨
4 逃げるNHK
5 反撃のための第一歩

第2章 NHKとの闘い
1 より多くの人々へ呼びかけるために
2 ドラマ制作の内幕とBPOの見解
3 ついに法的手段に訴える
4 対NHK提訴記者会見
5 第一回口頭弁論

Ⅱ 総力戦研究所とは何だったのか?
第3章 総力戦研究所長・飯村穣の実像
1 二つの総力戦研究所
2 初代総力戦研究所長・飯村穣とはどのような人物であったか
3 戦中・戦後の飯村穣の動向
4 祖父の横顔

第4章 本当の総力戦研究所
1 総力戦研究所の実態とは
2 初代所長・飯村穣をめぐって
3 総力戦研究所のシミュレーションの実際
4 NHKは責任逃れのため、雲隠れをしようとしている

Ⅲ 最新研究と資料から見る総力戦研究所
特別寄稿 調査研究機関としての総力戦研究所 中村 陵
はじめに/1 総力戦研究所設立の目的と設立趣旨/2 総力戦研究所における総力戦研究の分析視角/3 戦争指導機構への批判とその改善策/4 総力戦研究所が示すアメリカの国力判断/おわりに――会報にみる「克服」したセクショナリズム

資料1 皇国総力戦指導機構ニ関スル研究(概案)
資料2 戦争術に関する講話案 飯村 穣

あとがき

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

感情タグはまだありません

Posted by ブクログ

ちょっとネットニュースで見たことがあったような記憶。「フィクション」と言いながら明らかに実在の人物が特定できるのに、事実と全く違う役割を与える。それも、貶める方に。それで遺族が訴えたという。

その、訴えられたご本人の著書だった。

恥ずかしながら、総力戦研究所というものを知らなかったし、またNHKがやりよったくらいにしか思ってなかったが、まあ、またなんだが、酷いねえ。

それこそ戦国江戸期くらいの、まさに歴史時代で評価の定まっている人物について、あえてフィクションを入れるというのは、創作としてわかる。歴史のIFとして、全く違うキャラを与えてみるのもわかる。

全然違う。

先の大戦、実際その記憶を持って今を生きている人たちがいる。
しかも、言っちゃ悪いが、事実に基づく検証がほとんどなされていない。

そういう意味で、「総力戦研究所」というものに光を当てようとしたのは大変に意義があるのかもしれないが、当てる光の波長が偏っていたら、見えるものも見えなくなる。

実際、猪瀬直樹さんの著作を原作としながら、ちゃんと読み込めてないし、一次資料のも全く当たっていない。つか、Wikipediaすら見てない。

描き方が、日本は戦争したら壊滅すると結論した純粋な若人を、権力で潰そうとする体勢側の大人。
放映寸前に著者が気づいてNHKに対応を申し入れたが、全く不誠実。しかも映画化。しかも映画化には、NHK関係してないしとほざく。

そりゃあ、怒るよ。

語りたいのは歴史ではなく、自分の思想。

このところ、言われのない押し付けに納得しない世代が増えて来てるせいか、無闇に一方的な偏った思想を押し付けようとするメディアも、逆に増えている気がする。

NHK、受信料取ってんだろう。賛同する人からの寄付に変えたら?
もう、ダイオウイカだけ追い続けていたらいいよ。

裁判は始まったばかり。この先どうなるか。

しかし、急いでまとめたせいか、後半40Pくらいは、戦力研究所の考察とか、所長の講話とか入ってて、要らんかった。

0
2026年08月12日

「ノンフィクション」ランキング