あらすじ
「生んでくれなんて頼んでない」
「親ガチャ“ハズレ”」
「子どもはほしくない」
その気持ちを論理で考える一冊
子どもは「生まれるか」を選択することはできません。親の一方的な考えのみで「存在させられる」のです。だから「生んでくれなんて言ってない!」と思うのは当然のこと。「親に感謝すべき」「幸せな人生を目指すべき」という重圧をほどき、生きづらさとともに生きるために。
◎本書抜粋
反出生主義は「死んだほうがいい」と言っている思想ではありません。ここが最も誤解されやすいところです。反出生主義が問題にしているのは、「新しく人を存在させること」です。すでに存在している人に「存在するな」と言っているわけではありません。まったく逆です。今いる人には、できるだけ良く生きてほしい。苦しみを減らし、少しでも良い人生を送ってほしい。反出生主義は、そういう思いから出発しています。(「まえがき」より)
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【目次】
まえがき
第1章 生まれるって、だれの決断?
1 「頼んでない」は言ってはいけない?
2 親は依頼されていない/子は選べない
3 存在させることの一方通行性
第2章 「親ガチャ」を考え直す
1 そのガチャって誰が回してる?
2 金持ちに生まれたら幸せ?
3 「子ガチャ」の視点
第3章 「幸せ」を倫理学で考えてみる
1 快と苦は相殺できる?──功利主義という考え方
2 存在させることは「害」か?──ベネターの非対称性
3 「正解」はあるのか?──事実と価値を区別する
第4章 家族は「当たり前」じゃない?
1 「家族を大事に」の圧をほどく
2 一人でいるのは悪いこと?
3 友だち関係の作り直し
第5章 「ふつう」と「がんばれ」から自由になる
1 「1/2成人式」ってなんだろう?
2 どうしてがんばらなきゃいけないの?
3 「ふつう」を自分で定義する
第6章 「子どもをつくらない」を選ぶ倫理
1 作る権利・作らない権利
2 中絶・養子・教育の超入門
3 親を責めてもいいの?
第7章 ぼくらの生まれたこの世界で
1 ケアは血縁を超えられる
2 「持たない」生の充実
3 今日を生きる
ブックガイド──さらに考えたい人のために
あとがき
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Posted by ブクログ
反出生主義の最も平易な概説書であるとともに、原典であるベネターの翻訳者である著者の意見も付け加えられている。
ベネターのとっつきにくさを著者はうまくカバーしているし、著者自身が考える記述についても精緻されており、中高生の読み物としては、ここ数年読んだ本の中でこれ以上のものはない。
原典の紹介が最後にされているのもよい。本書にツッコミをいれたければ原典に当たってみればよいし、さらに深めたければ結局は原典に当たるしかない。どちらにしても原典やさらに深めたい人のための文献がほしい。本書を手に取って、学びを自ら探究する中高生が増える事を願ってやまない。
Posted by ブクログ
『生まれてよかったか? はじめての反出生主義』というタイトルから、反出生主義そのものの体系的な解説を期待して読むと、期待とのずれを感じると思います。
とりわけベネターの非対称性論証をめぐる説明については、平易さを優先した結果、なぜその非対称性を認めるべきなのかという核心部分に物足りなさを感じました。
一方で、「親ガチャ」「家族」「ふつう」「がんばれ」といった、今を生きる若い読者が実際に直面している圧力を、哲学的な言葉で解きほぐしていく手つきは丁寧です。
その意味では、本書を「反出生主義を体系的に学ぶための一冊」と見るより、「生まれることや家族や生き方について、当たり前と思っていた前提をいったん疑ってみるための哲学的な入口」と捉えた方が、良いかもしれません。
【目次】
まえがき
第1章 生まれるって、だれの決断?
1 「頼んでない」は言ってはいけない?
2 親は依頼されていない/子は選べない
3 存在させることの一方通行性
第2章 「親ガチャ」を考え直す
1 そのガチャって誰が回してる?
2 金持ちに生まれたら幸せ?
3 「子ガチャ」の視点
第3章 「幸せ」を倫理学で考えてみる
1 快と苦は相殺できる?──功利主義という考え方
2 存在させることは「害」か?──ベネターの非対称性
3 「正解」はあるのか?──事実と価値を区別する
第4章 家族は「当たり前」じゃない?
1 「家族を大事に」の圧をほどく
2 一人でいるのは悪いこと?
3 友だち関係の作り直し
第5章 「ふつう」と「がんばれ」から自由になる
1 「1/2成人式」ってなんだろう?
2 どうしてがんばらなきゃいけないの?
3 「ふつう」を自分で定義する
第6章 「子どもをつくらない」を選ぶ倫理
1 作る権利・作らない権利
2 中絶・養子・教育の超入門
3 親を責めてもいいの?
第7章 ぼくらの生まれたこの世界で
1 ケアは血縁を超えられる
2 「持たない」生の充実
3 今日を生きる
ブックガイド──さらに考えたい人のために
あとがき