あらすじ
多くの命が失われた14歳の誕生日、それでも僕の日常は何も変わらず、先細る未来の中で僕はひとつの決断をした――。いまだ答えの見えない問いに真正面から向かい合う、真実をもとにした生と死の物語。
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Posted by ブクログ
主人公の独白形式で書かれた本作、本当に精神を持っていかれてしまう。
とにかくめちゃくちゃな文に思えるけど、それだけではなくて。苦しい時の自分、悲しんで悩んでいる時の自分の思考そのままここに現れたような不思議な感覚です。
命に嫌われている。という曲の謎を知りたい。という方にはおすすめできないお話かなと思うのですが、私はとても苦しく面白く、この曲の意味するところを考えることが出来て素敵なお話だと思いました。
Posted by ブクログ
重く、美しい文章だと思った。
東日本大震災は誰にとっても衝撃的な出来事だったから、震災のワードが出るとそれだけで心が重くなる。
主人公は生きたいけど、命に嫌われているから死にたい。そして、死にたいけど、どうしようもなく生きたい。
そしてその隣には、東北の震災で亡くなった命が、きっと生き続けたかったであろう命が存在している。
すごい矛盾の連続。
心がしんどい時に読んだら持っていかれそうな気がする、そんな重い一撃が続くような小説だが、緩急がありするすると読めてしまう。
あと気づいたのは、臭いとか、汗とか、血とか、生物的な描写が多いということ。
主人公が若者だから、生物として生きる力が強いというのも感じる。
だから余計に主人公は命に嫌われている状況が辛いのだろう。
そんな彼を愛してくれるのは家族ではなく、同性愛者の男性。
男性が言ってた、君は両親に望まれて生まれてきたんだという話、すごかった。真実だと思った。
彼が期待するような望まれ方ではないだろうし、完全に親の独りよがりでしかない。それでも彼の命を肯定してくれた瞬間があったのは、もはやそれは彼にとって絶望だったんじゃないかなと思う。
そもそも、命に嫌われているってすごい表現。
死にたいことに対する他責感というか。
そこはとても若者らしさが出ているし、やっぱり生きたい気持ちが残っているというのが表現されていると思った。
ちなみに、付録でついてた曲を聴いたけど、これまたすごかった。カンザキイオリさんまったく知らなかったけど、すごい方なんですね。
個人的には小説や曲が纏っている重さ、痛々しさなどの雰囲気が、女王蜂に似ていると思った。
女王蜂好きな人には刺さると思う。