あらすじ
ほんとうの言葉で話したいすべての人たちへ
他者と生きるために、いま一番大切なこと。
東畑開人さん推薦!
(新書大賞2026受賞作『カウンセリングとは何か』著者)
「会話は生きたり、死んだりする。壊したり、壊されたりする。ふしぎとしか言いようがない。この謎を村上さんが解き明かしてくれる。」
SNSやAIの発展によって、「言葉」はあふれるようになった。
しかし、加速する現代社会では、生活に息づく「会話」が失われようとしている。
・なぜ、会話はうまくつづかないのか?
・なぜ、居心地の悪さを感じるのか?
何でもない会話ができるところにこそ、真に安全に生きるための場所はひらかれる。実践者の声と哲学的思考を往復し、「人生にとって会話とは何か」を探究する。『客観性の落とし穴』(新書大賞2024第3位)著者の最新作。
「僕たちは管理と競争へと巻き込まれるなかで孤立し、〈生きるスペース〉を失うこともしばしばある。とはいえ〈生きるスペース〉は大げさなものではない。誰もが日々の暮らしのなかで手にすることができるはずのものだ。では、どのように確保しうるのか。それを本書では探していきたい。」(「はじめに」より)
※カバー画像が異なる場合があります。
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Posted by ブクログ
著者の最新刊。これまでの著者の考察がさらに進み、腑に落ちることが多い書であった。「利害とは無縁な仲間を持てず、無駄を愛せないとき、僕たちは効率や管理の要請を内面化して市場の歯車となり、他の人たちにも組織の論理を押し付ける」だから無駄話という会話を続けることが「生きるスペース」を作り出し、その中で愛とも自分も大事にできる対話が生まれ、その中で自分についての言葉と自分たちのしたいことが自然と見つかってくる。「生きるスペース」を作ることは、組織の大小、小さい中では家庭や地域、大きくなると国家ということになろうが、「ゲリラ戦」である。「ゲリラ戦」は力が弱い側が生き残るための戦術である。「どのような社会制度や組織であっても、欲望と言葉を奪う暴力と管理が忍び込むリスクはある。」そのため「自分と他者の小さな願いを聴き取り守るゲリラ戦を続けることで生き延びていくのだ」という部分が現状を変えていくための方法論として共感した。