あらすじ
もしも3分間、願いが叶うなら?
長い間付き合った同棲相手にあっさり振られ、呆然とする二十九歳の千穂。ふらりと立ち寄ったフリーマーケットで『願いを叶えたい、あなたへ』と書かれたスケッチブックが目に入り、足を止めると、そのそばには年代物と思しき銅製のケトルが。十円で購入して家に持ち帰った千穂がケトルの汚れを落とそうと布で拭いたところ――突然白い煙が吹き出し、紳士然とした青年が現れる。「はじめまして、御主人様。あなたの願いを叶えます」。魔法のランプの精ならぬケトルの精を名乗るその青年は、魔法で三分間、願いを叶えてくれるらしい。ただし、一度きり。
幼い子の偏食に悩む母。謎の男につきまとわれる妻。受験のお姉ちゃんを応援するおとこのこ。二十歳になった娘の態度にやきもきする父。クラスのリーダーに逆らえない小学生。痴漢に間違われた青年。不思議なケトルの持ち主になった人々の、人生のワンシーンを描く七つの物語。笑って泣いて驚いて、最後はやさしい気持ちになれるハッピーエンド・ストーリー集。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
どれもとても優しいお話しで、どんどん読み進めたいけど、もったいなくて途中で読むの我慢するのは久しぶりだった。
続編があれば読みたいな。
ずっと大切にしたい一冊。
Posted by ブクログ
桜川ヒロさんも好きな作家さんの1人。
3分間だけ願いが叶うケトル。
ランプじゃなくてケトル。
願いも3つじゃなくて3分。
って、使いづらくね?(^_^;)
これどうやって願いを叶えていくんかなぁ、と思ったらなるほどそういう使い方ね。
アラフィフはもう涙腺緩いんだよぉ^^;
ちょっとのホッコリ系もくるのよ。やっぱり動物系と父と娘の親子物語はいかんな(ー_ー;)
Posted by ブクログ
死んだ人を生き返らせたり、願い事の数や時間を増やしたりでない限り、どんな願いでも叶えてくれる。
但し時間制限は3分間。
タイトルに「インスタント」とあるが、カップ麺より、ケトルの精の趣味に合わせれば、紅茶の抽出時間と言ったほうが、しっくりくるような気がする。
3分間しか効力がないので、例えば別れた恋人の心を取り戻したいという願いには不向き。
初手がこの恋人との別れの話になるが、まあ元カレもその彼の今カノも結局はクズなので、フラれた彼女が前を向くための「復讐」にその3分が使われたことは本当によかった。
それまでが本当に腹が立ったが。
2話目も、ママ友の態度がねえ、しんどい。
ママ友コミュニティでの格差や偏見、小学校でのいじめ、父娘の確執、認知症など、現実味のある問題と抱き合わせなことが多い話だったので、ほっこりする話もある一方で、読んでいてしんどい部分も結構あった。
しかも、それに対しての願い事が本当に小さな効力しかないので、もどかしくもあり。
最初はそんな小さなことでいいのかと思うこともあったが、次の話、次の話で進んでいくと、ちょっと背中を押してくれるだけでいいのかもしれないと思えるようになった。
いじめに立ち向かう話とか、娘と向き合う話とかが、それかな。
その後どうなったか、描かれない話もあるが、少しでも向上してくれればいいなと思う。
ケトルが前の持ち主から次の人へバトンタッチする方式なので、どうしても閉じられたコミュニティの中で回りがち。
以前の話の登場人物が別の話に出てきて繋がっているという形式なので、読んでいて嬉しいが、願い事した人ばかりで周り溢れてないとも思ったり。
最後の話で、円環が閉じたというか、ぐるっと一周してしまった感じだったので、あのケトルが次はどちらに行くのか気になりはした。
今度はぐるぐる回らず、次へ次へと進んでいってほしいな。