【感想・ネタバレ】四十七人目の男(下)のレビュー

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Posted by ブクログ

 狙撃手ボブ・リー・スワガー(Bob Lee Swagger)シリーズ第4弾です。書評を読むとこれがもう目を覆いたくなるほどの酷評。読んで良いものかどうかちょっぴり迷ってしまいましたが、シリーズの大ファンの私として読まないわけにはいかない、ハンター氏を信じて地獄まででもついて行くのだ、と本書を手に取りました。
 読んでみてどうだったか……。なんと”釘打ち師”「ボブ・ザ・ネイラー(Bob the Nailer)」の異名を持つ伝説の狙撃手に銃を持たせず、チャンバラをさせてしまいました。あぁ……、なんと言うか、やってしまいましたねーって感じです。(笑) つまり日本人が読むとディテールに違和感があるんですね。日本を舞台にしており、侍をテーマに日本人の精神世界にまで入りこんで書かれているだけに、当の日本人にすれば「それは違うだろ!」とツッコミを入れたくなるところがたくさんあります。加えて、日本人以外の読者に読ませることを前提にしているので、やむを得ないことながら、日本特有のものについてはくどくどと説明がついてくる。例えば207Pの文章に次のような一節がある。

  敵が、刀の血をはらう儀式的な行為、血振りをしているのが
  見え、そのあと、修練を積んだことを物語るかろやかな動き
  で、刀を鞘におさめる儀式的な行為、納刀をするのが見えた。

これをもし日本人向けに書くならシンプルにこう書けば済む。

  敵は血振りをすると刀を鞘に納めた。

 これは訳者が悪いのではない。訳者は出来るだけ原文に忠実に訳すことを心がけたに違いないのだから。では、ハンター氏がなぜこのようなくどい表現をしたかといえば、日本人以外の読者にはこのような書き方をしないと解らないからだということは明らかであろう。日本オタクで時代物映画を熱心に観ていればともかく、普通の外国人は人を斬った後血振りが必要なことなど知らないし、納刀の際の儀式的な動き、すなわち、左手を鞘の口に添え、鍔に近い刀の背を左手に当て、その刀を左手の上を滑らせながら切っ先まで引いて鞘に納める一連の動作を思い描くことなど出来ないからである。
 そのような違和感を我々日本の読者に感じさせはするが、そこには目をつぶって読み流し、むしろハンター氏の持つ「侍あるいは日本人の精神世界に対する畏敬の念」を感じながら物語を読み進めると良いでしょう。実際にハンター氏は多くのサムライ映画を観ているようです。ハンター氏による謝辞にも、氏が最近のアメリカ映画のていたらくを嘆き、サムライ映画『たそがれ清兵衛』を賞賛するくだりがある。本書を読めば、氏が日本的なものにかなり傾倒していることがありありと判ります。本書は「スティーヴン・ハンター版・忠臣蔵」です。黒澤明監督の『七人の侍』をジョン・スタージェス監督が『荒野の七人』としてリメイクしたように、ハンター氏はボブ・リー・スワガーを主人公にしたサムライ映画を作りたかったに違いありません。我々は『荒野の七人』を観るように、この小説を楽しむべきなのでしょう。

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2010年06月29日

Posted by ブクログ

 日本刀で闘うボブ・リー!? 持ち慣れた武器の方が絶対いいと思うんだけど、それを言っては始まらない。
 日本人が読むと首を傾げる部分が多々あるにしろ、それも含め、楽しく読めました。ストーリーにも引き込まれ、あっという間に読み終えました。

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2012年02月22日

Posted by ブクログ

なんかね、別にスワガーじゃ無くて良かったんじゃないかな。日本刀とか有り得ないでしょ。話自体もちぐはぐ感大で全くのる事無く読み終えた。駄作過ぎる。

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2015年03月27日

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