【感想・ネタバレ】整形外科 生活の質を支えるのレビュー

あらすじ

関節・脊椎疾患,スポーツ損傷から骨粗鬆症やがんの骨転移まで.整形外科は,日々の暮らしを営むための基盤を支える最も身近な医療だ.日本での誕生から一二〇年.各分野を牽引する専門医たちが,最新の知恵を結集.一人ひとりが自分らしく穏やかな毎日を送り続けるために,今知っておくべき骨と関節の〈予報図〉.

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Posted by ブクログ

2026年4月の発行の本なので新しいです。

整形外科のお医者さんが対処する病気や怪我は、は命の危険はあまりないかもしれませんが、生活の危機には直結します。それが本書のサブタイトルの「生活の質を支える」に表れています。

編者の東京大学の田中栄先生をはじめとするいろいろな先生が、それぞれの身体の整形外科の取り扱う症状やその治療法を書いてあります。そのなかで、多くの先生が予防に勝る治療法はないという旨のことを書かれています。日頃から食生活に気をつけて骨を強くしたり、運動をして骨を動かす筋肉を鍛えることは大切だと思いました。

お年寄りになると腰が曲がってしまう人もいます。その腰が曲がってしまう仕組みが書かれていて、ああ、そういうことなのか、と納得しました。

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2026年05月13日

Posted by ブクログ

子どものころから何度かお世話になってきた整形外科。
きっとこの先、お世話になることが増えそうな整形外科。

本書では、整形外科の各領域の専門家が、関節の構造や特徴、そこで起きる障害や治療法を解説していく。

「はじめに」では、日本の整形外科の歴史の概略が示されるが、ここがいきなり面白い。
かつては子どもの身体変形の治療を中心としてきた(120年前は患者の8割が30歳以下)。
戦争を機に、外傷の治療を引き受けるようになり、今は高齢の方の治療にも取り組むように、どんどん対象を広げてきたという。
たしかに、小児麻痺(ポリオ)や、脊椎カリエスなどは今はほとんどないわけで、診る病の変遷に時代が反映するのだなあ、と思う。

後半は各論。
例えばスポーツ障害や炎症性疾患、骨粗鬆症、がんと整形外科、などのトピックが紹介されていく。

子ども、大人、高齢者の骨折について書かれた章は、知らないことが多くためになった。
ひびも立派な骨折で、むしろ治療は比較的進むということ。
「複雑骨折」とは、折れた骨で筋肉や皮膚が損傷し、外に骨が飛び出した状態のことをいう古い用語だとのことにも驚いた。
ちなみに、現在はそれを「開放骨折」といい、医療現場で「複雑骨折」という用語は使われていないらしい。

骨粗鬆症は、一つの章だけではなく、複数の章で言及されている。それだけ患者数も多く、治療が必要とされる病気だということが改めてわかる。
ただ、薬も開発されていて、早く診療を受けることで予後が変わってくるということは知ってよかったこと。

がんサバイバー(になったのか?)の自分にとっては、最後の章もとても興味を持って読んだところだ。
かつて死亡率が高かったころは、とにかくがんの治療が最優先で、そのまま寝たきりで最期を迎えることにあまり注意が払われることがなかったという。
30年位前に家族や親族が2人がんで死んだ経験からも、そうだったと思われる。
現在はがん診療も外来診療が増え、身体機能を保つことにも重視されるようになったという。
これはここ10年でがんの治療を受けた経験からも、幾分そんな気がする。
リハビリは受けなかったけれど(若かったからか?)、開腹手術後数日で歩け、と相成った。その方が傷の治りも早いぞ、ということも聞いた。
移動ができない状態になって通院できなければ、がんの治療も中絶してしまう。
治療技術が進歩していくことで、重点が変わっていくのだなあ、ということをここでも目の当たりにした。

整形外科を入り口に、今の医療の進歩を知ることができたわけだが、一方ではこういう治療がこの先享受できるのかという、別の疑問が浮かんでくる。
自分たちが高齢者となり、大腿骨の骨折や膝関節の変形、脊椎の圧迫骨折などに見舞われるとき、医療資源にアクセスできるのだろうか。ただただ不安。

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2026年07月12日

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