【感想・ネタバレ】狼谷くんはただの後輩じゃない【電子限定SS付き】のレビュー

あらすじ

野球部のマネージャー・柴山は、部員から慕われる世話焼きな高校生。ある日、ローテンションなイケメン後輩・狼谷に「先輩、笑ってください」と謎の無茶ぶりをされ…!? よくわからないまま受け入れるも、狼谷のお願いはだんだんエスカレートしていき――「恥ずかしそうにしている先輩を、誰にも見せたくないです」無自覚の独占欲は増していき、ついにデートまで誘われて…。これってただの後輩とするもんなの!? 「もっと触れてもいいですか?」恋に鈍感な狼谷との青春は、かなり厄介な予感――!

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Posted by ブクログ

〝先輩。どうしたらその笑顔を、俺にだけ見せてくれますか?先輩の笑顔、俺だけが見たいです(狼谷)〟

Eros度★

おやおや。無愛想で腕の立つ四番・狼谷が、世話焼きのマネージャー・順に向ける願いは「先輩の笑顔、俺だけが見たいです」。普段は淡々としているのに、順を笑わせるためなら変顔まで披露する。この落差がたまりません。手のかかる後輩になって視線を集めようとする発想も、少しずれていて可笑しい。

けれど順にとって、「見てほしい」と求められることには別の重みがあります。選手になれず裏方に回った過去から、自分を「おまけ」と感じ、誰かの役に立たなければ居場所を失うと思い込んでいる。そんな順へ狼谷が告げる「先輩の居場所なら、ここにありますよ。」が切ない。恋の言葉であると同時に、順がずっと欲しかった言葉でもあるからです。

狼谷も最初から自分の気持ちを説明できるわけではありません。笑顔を独占したい衝動に名前を見つけ、強すぎる独占欲に戸惑いながら、順を傷つけたくないと立ち止まる。順は彼と部員たちのまなざしを受け、自分の存在にも、自分が向ける視線にも価値があると知っていく。打席で交わされる「俺だけを見てください」は、二人の変化が重なる場面です。

番外編の触れ合いも、熱さを競うより、臆病な順が本音を伝え、狼谷がその歩幅を受け止めるところに幸福感があります。クールな年下攻め、健気な先輩受け、野球部の青春と優しい独占欲を楽しみたい方におすすめです。

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2026年09月26日

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