あらすじ
北館奈々は、合コンで知り合った資産家の息子、津嶋栄とスピード婚を果たしタイにハネムーンへ。だが帰国便が羽田空港着陸寸前に、機内から津嶋の姿が忽然と消えた。失踪、誘拐、狂言、あるいは殺人…? 受け入れがたい現実を前に、夫の真の姿を追う新妻。周到にはりめぐらされた罠と数々の虚構を乗り越え、明らかになる驚愕の真相とは!? 警視庁捜査一課の田楽心太が空飛ぶ密室の謎に挑む、横溝賞作家、渾身のミステリ!
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Posted by ブクログ
一気読み!!!おもしろかった!
推理ものでありながら、刑事でなく婚約者の立場から解いていくお話にぐいぐい引き込まれたあ!沢山の背景があって、少しの掛け違いがあって、なんだか悔しくなるような事柄ばかりな気がした。この作家の他の作品も読みたい。
Posted by ブクログ
ミステリやサスペンスはあんまり読まないけどこれは読み易かった。本格ミステリや謎解きを期待する人にはお勧めしないけど、エンターテイメント性は十分だし、二時間ドラマくらいに簡潔にまとまってる所にも好感が持てる。
確かに犯人予想は早い段階でついてしまうが、犯人の心情、動機、奈々に対する気持ちが後々語られていくのが興味深い。
それに津嶋が働きざかりに母と祖母の介護をしなければならなくなり、身体的にも精神的にも金銭的にもすり減る気持ちはとてもよく分かる。同情もしてしまう。
泣きそうになったのは母が脳梗塞の後遺症で若年認知症を患い、通帳がなくなったと身内の津嶋を疑う場面。
津嶋が母親を殺す一歩手前までいった時、母が本来の母につと戻って、「いつでもいいよ(自分を殺すのは)」と、すまないと、方言で話すのだ。
サスペンス以上の人間ドラマを見た気がして双方が苦しんでいるんだと思った。
ただ、殺害動機が弱い気はする。いくらお金に困窮しようとも、介護疲れを経験しようとも日野原の侮辱や態度で殺害計画を綿密に準備するまで憎むだろうか?反対にカッとなって殺してしまった、ならあり得るかもしれないが。
とりあえず奈々が前を向いて進めるようになるといいと思う。
田楽とのロマンスも期待しなかった訳ではないが、奈々は当分、恋愛しそうにないようだ。残念。
Posted by ブクログ
空港でハネムーンの帰りに行方不明になった夫を探す妻の心情から始まり、謎が謎を呼ぶ中盤、読み終えた時には今の日本人がいずれ直面する問題も浮き彫りに。登場人物キャラクターにも魅かれてあっと言う間に読み終えました。
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。新婚旅行帰りに夫が行方不明に…。主人公からの視点が多く田楽刑事達の出番が少ないのがちょっと残念…犯人の境遇がこれから増えていきそうでとても辛いわあ…